脳卒中で後遺症が残り、よく相談を受けます。
手足の麻痺が残る方が多いですね。
やや改善する方はいるものの、ほとんどの方が
状態の変化を見ることなく、病院で降圧剤をもらい
そのままで現役から退いています。
結論からいくと、予防が一番でしょう。
症状でいえば眩暈と麻痺が重要です。
原因も結論からいくと、中医学的な考えでは
肝腎の衰えだと思います。
中医学では脳卒中は中風(風にあたる)と
いいます。風も外風と内風がありますが
内風(肝風)が大きく原因しています。
いくつか関係する古典の記述をみてみると
「経に云う、東方は風を生じ、風は木を生じ
木は酸を生じ、酸は肝を生ず、」
「眩暈は中風の漸(ぜん)なり」
漸(ぜん):きざし
「諸風掉眩するは皆肝に属す」
掉眩(ちょうげん):ふるえたり、めまいがしたり
「凡そ大指、次指麻木或いは用いざる者
、三年の中に中風の患い有り」
麻木:麻痺
「水不涵木」:水(腎)は木(肝)を涵(かん)せず
腎陰虚から肝陰虚になった状態。
涵(かん):潤す
予防が重要な方は中医学でいう「肝腎」が
弱っている方です。
また早朝高血圧の方がよくいます。
私の考えですが、肝の疏泄作用が働きだして
くる時間帯に肝の気虚によって疏泄失調を
起こしている方だと思えます。
やはり肝腎の保護が必要な方だと思えます。