よく相談を受ける皮膚疾患に掌蹠膿疱症があります。
これはかなり症状が良くなったときです。
最初、ご相談に見えたときにはもっと紅斑が強く、膿疱もありました。
これは薬を飲み始めて1ヶ月ほどです。
この皮膚疾患はウミが溜まった無菌性の膿疱とよばれる皮疹が
てのひら(手掌)や足の裏(足蹠)に多く見られ、その後、黄褐色のかさぶたになる
病気で周期的に良くなったり、悪くなったりを繰り返します。
慢性難治性疾患で10年~20年と治療を続けている方も少なくありません。
原因は分かっていませんが、約半数以上の方が、病巣感染の疑いがあり
扁桃の摘出、入れ歯、歯槽膿漏の治療が有効であるといわれています。
入れ歯などは金属アレルギーなどの人もあり、材質を変えることで
良くなる人もいます。
現代医学では抗ヒスタミン剤、広域抗生物質、ステロイド軟膏などのODT
療法が一般的です。
中医学では、清熱利湿・涼血・解毒清熱剤の併用です。
外用は中黃膏に五行草を混ぜ、お客様に自家製の軟膏を
作っていただき、塗ってもらいます。
いままでの経験からすると、通常の量より多めに服用していただくと
効果がかなり期待できます。
湿邪を取る薬剤を使用するので、身体の乾燥にはきおつけ
使用することはいうまでもなく、また清熱の薬剤で脾胃の働きを
傷つけないよう注意も必要です。
間違いやすい病気もあり、皮膚科専門医の受診は必要です。