群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

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 漢方薬局で30年以上相談をしています。
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皮膚疾患(アトピー性皮膚炎)・不妊症相談・精神疾患など
のご相談を得意としています。

 


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 迷亭、寒月、先生と不思議だった話しをした後の猫の感想です。

 

 「吾輩は大人しく三人の話しを順番に聞いていたが可笑しくも

悲しくもなかった。

 

 人間というものは時間を潰す為に強いて口を運動させて、

可笑しくもない事を笑ったり、面白くもない事を嬉しがったりする

外に能もないものだと思った。

 

 吾輩の主人の我儘で偏狭な事は前から承知していたが、

平常は言葉数を使わないので何だか了解しかねる点があるよう

に思われていた。

 

  その了解しかねる点は少しは恐ろしいと云う感じもあったが、

今の話を聞いてから急に軽蔑したくなった。

 

 彼はなぜ両人の話しを沈黙して聞いていられないのだろう。

負けぬ気になって愚にもつかぬ駄弁を弄すれば何の所得が

あるだろう。

 

 エピクテタスにそんなこと為(し)ろと書いてあるのか知らん。

要するに主人も寒月も迷亭も太平の逸民で、彼らは糸瓜(へちま)の

如く風に吹かれて超然と澄まし切っている洋なものの、

その実はやはり娑婆気(しゃばけ)もあり慾気もある。

 

 競争の念、勝とう勝とうの心は彼らが日常の談笑中にも

ちらちらとほのめいて、一歩進めば彼等が平常罵倒している

俗骨共と一つ穴の動物なるのは猫より見て気の毒の至りである。

 

 只その言語動作が普通の半可通の如く、文切り形の厭味を

帯びてないのは聊(いささ)かの取り得であろう。」

 

  当然、今日のSNSに関しても同様の意見が出るだろうと

予想できます。

 娑婆気を抜けきり、競争の念、勝とう勝とうとする心を放り出す

なんていうのは難しい問題です。

 漱石自身、相当な苦悩していたのがわかる文章です。