慢性腎臓病(CKD)が約2000万人に達しているようです。
お客様で「e-GFR値」(推算糸宮体濾過量)を指摘される人が
多く、勉強してみました。
この本を読んで、人間の体の複雑さをあらためて思い知らされ
ました。
現代医学ではCKDのの患者では
疲労・むくみ・冷え・夜間尿・腰膝のだるさ・貧血などの症状が
診られ治療では
①:血圧管理 RA系阻害薬(レニン・アンジオテンシン系降圧剤)
②:糖尿病管理::SGLT2阻害薬
尿として糖や水分を排泄し、インスリン分泌に依存せず
血糖値を低下させる。腎臓を保護する効果あり。
③:減塩
ナトリウムは生命維持に必須ですが、塩分過多になると
血液量が増加し、血圧が上昇し腎糸球体圧が上昇し
糸球体が傷つき、蛋白が漏れやすくなったり、炎症や
線維化の原因になります。
RAAS系:血圧や血漿浸透圧の調節にかかわる生理
物質反応系
今まで、処方箋を受けて降圧薬の使いすぎではないか感じて
いたのですが、血圧の管理は大事であると認識をあらため、
また血糖値に関しても、個人個人が普段から注意しておくことが
肝腎なことであると、いままでお客様に説明不足だったことを
反省しています。
現代医学で腎は泌尿器や生殖にかんしてだけでなく、免疫・
内分泌・神経などに関しても研究の最中と言えます。
この本で初めて知ったのですが、エクソソ-ムによる
細胞間コミュニケ-ションというのがあり、細胞から放出される
30~150ナノメ-トルほどの顆粒状の物質で、細胞外小胞の
一種が以前は細胞の老廃物としてみなされていたものが
タンパク質や核酸などを包み込んで、体液によって細胞から
細胞へと運ばれ臓器連関を担っていることが解ってきて組織や
臓器の損傷に治療効果が報告されているそうです。
現代医学でもこれからの分野のようです。
現代医学でいう慢性腎臓病(CKD)に対して、漢方の「補腎薬」
が直接的に腎機能を回復させる、というほど明確なエビデンスは
限定的的です。
症状緩和や進行抑制の補助として、臨床に用いられることは
あります。重要なのは現代医学の「腎臓」は漢方医学の」「腎」
とかさなる部分はありますが、一致しない部分はかなり
あります。
腎臓の働きの中で、糸球体の血液濾過によって老廃物を
除き、必要な物質は尿細管で再吸収されます。
糸球体・ボウマン嚢・尿細管をあわせたものをネフロンといい
1個の腎臓に100万個あるそうです。
糸球体には毛細血管が密集していて、人間の体でこのような
場所は他にないそうです。とくに重要な働きをしているか
想像がつきます。
西洋医学でみる体を一定に保つ腎臓の働きをまとめてみます。
❶:老廃物を尿として排泄する
❷:体液の量と電解質濃度を調節する
❸:血圧を調節する
❹:赤血球の数をコントロ-ルする
❺:ビタミンDを活性化させる
中医学で考える「腎」の生理機能を簡潔にまとめてみます。
❶:腎は精気を蔵し、成長、発育および生殖を主る
❷:腎は骨を主り、髄を生じる
❸:腎は水液を主る
津液輸布の調節、廃液の排泄によって体内の水液代謝を
正常に維持する
❹:腎は耳及び”二陰に開竅し、その華は髪にあり
腎精は腎陰・腎陽とあり
人体の暑臓腑を滋養し、潤沢にする作用を腎陰といい
人体各臓腑の生理活動を推動し、温煦する作用を腎陽という
慢性腎臓病を漢方から見ると、水の停滞(痰湿)・気虚・腎虚
瘀血などが絡み合う病態として理解できる部分もあり
現代医学と重なる部分が少なくありません。特に糸球体に
於ける微小循環の構造を考えてみると「瘀血」との関係は
見逃せないのではないでしょうか。
