群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

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お客様の相談を中心に記録していきたいとかんがえています。

皮膚疾患(アトピー性皮膚炎)・不妊症相談・精神疾患など
のご相談を得意としています。

 

 中医学では難解な言葉がたくさん出てくる

腎の封蔵と肝の疏泄」もこの範疇に入るものと考え

られます。

 

 女性は14才前後で天癸(てんき)至り、受胎する能力を

持つ体になる。

 

 受胎すれば腎気の主動のもと天癸の働きで臓腑の気血が

受胎のために)衝脈(しょうみゃくに集まり、子宮に注がれる。

 

 もし受胎すれば、胎児を育むため任脈(にんみゃく)

臓腑から精血津液(せいけつしんえき)を送り、任脈の封蔵の、

働きを盛んにして、十月十日間維持する。

 

 受胎しなければ肝の疏泄作用が正常に働き、不要となった

衝脈、任脈、子宮の気血を一気に体外に排泄することに

なる。この時,気血の量と流れが体外に向かって急激に

変動する。

 

 つまり月経を期に、気血で衝任脈、子宮に満ちあふれていた

気血が排泄され、空虚になってしまう。

 

 空虚になった「衝任脈、子宮」は寒、熱、湿などの外邪の

侵襲を受けやすく経血(瘀血)と結ばれ流動化が失なわれる。

 

 流れがスムーズで無くなり子宮が開いてむりな収縮力が

かかり痛みがしょうじる。

 

 これが実証の「通ぜざれば痛む」の病理といえる。

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 これまでにもいくつもはっきり説明できないような言葉が

いくつもでてきたと思います。言葉の説明をします。

 

「肝の疏泄作用」

①:気の流れを調節する

②:情志(メンタル)の調節

  肝は情緒の安定と密接に関係している

③:消化機能の補助(脾胃を助ける)

  消化吸収を助ける

「腎の封蔵作用」

①:精(せい)を蓄える

  腎は「先天の本}と呼ばれ、精(生命の根源物質)

  を貯蔵する

②精を漏らさない=「固摂作用」

③:納めてコントロールする「収蔵・調節」

  貯めるだけでなく、必要な時適切に放出する

  調整機能。

 

「天癸(てんき)」:腎中の精気が一定まで充満し

           生じる産物、人体の生殖機能を

           促進し、維持する。

「衝脈(しょうみゃく」

 「衝」には、要衝の意味がある。その名の通り、衝脈

 は全身の要衝に位置する。また全身の前後・上下を

 循行して十二経の気血を調節している。

「任脈(にんみゃく)」

 「任」は授かる・受けもつ・などの意味すると同時に

 妊娠・生育の意味がある。つまり任脈は女性の妊娠に

 関係しており、、胎児を生育する役割を担っている。

 

 月経後期から月経終了後数日間、衝・任・子宮は

気・血・精で栄養されず疲弊状態となり虚に乗じて

寒・熱・湿邪が侵入して、経血の流れは悪化する。

この時の痛みが虚証「栄せざれば痛む」の病理である。

 

 月経に不可欠な天癸は、腎精から発し脾からの

水穀の気によって養われる。天癸が充実すると、

衝脈には臓腑の血があつまる。一方、任脈の気が

通じて胞宮には精血が貯えられる。

月経の機構のなかで、腎の封蔵作用が支配して

いるのは、月経が終わって陰精が枯渇した時点から

胎児育成が始まる可能性がある時点。着床時期

までである。

 

月経痛に関しては

「月経痛がある人は、もれなく気・血・精が足りずに

血が滞った瘀血がある人」と考えると(虚実錯雑)と

いえるかもしれない。」

 

 

                 参考文献 東医学研究

                第71号 特集・月経

                漢方研究Trivium 第137号

                      特集・月経痛