2024年5月12日(日)

 

昨日の酒はほとんど抜けていてホッとした。

車をホテルの駐車場に置かせてもらって、7時17分発の電車で白沢駅に向かう。

いよいよ熊の生息域「矢立峠」である。このために高速に乗る前に入間のモンベルで熊撃退スプレーを買ってきた。

 

熊対策グッズ

 


白沢駅から7時30分にスタート。緩い上り坂が続くのでゆるゆると走る。時々国道7号から外れて旧道を行くが、荒れている場所はなく走り/歩きやすい。

白澤一里塚の真新しい石碑があった。羽州街道では塚そのものはないが一里塚の碑はよく見かける。

 

白澤一里塚

 

また形の整ったピラミダルな小山も多く目につく。

 

左:男神山、右:女神山(内松原バス停付近から)


やがて長走風穴館が右の小高いところに見えてくる。まだ開館前で見学はできないが、風穴の入口は開いていたのでガラス戸を開けてみると、冷気が体を包み、ゾクッとする。真夏だと気持ちいいだろうな。
周りには熊出没注意の看板がいっぱいかけられていて、熊の生息域に突入したことを実感する。

 

長走風穴館


陣馬の集落をすぎ、しばらくすると矢立温泉の大きなサインで左に入る。温泉はすでに廃館している。
ここで熊撃退スプレーをいつでも取り出せるようにショルダーハーネスに付け、大音量電子ホイッスルと熊避け鈴も準備する。

 

矢立温泉入口


やがて古羽州街道の木柱が現れ、そこから急な坂道となる。

 


急坂は少しだけで、すぐに緩やかな登りとなる。
熊と鉢合わせしないように、曲がり角ごとに大音量ホイッスルを鳴らし人が通ることを知らせる。

山道は下草も刈ってあって、手入れが行き届いている。しばらく行くと伊能忠敬測量隊記念標がある。

 

伊能忠敬測量隊記念標

 

その先には吉田松陰の漢詩碑があった。ここが茶屋峠跡である。そしてすぐに矢立峠一里塚跡の石碑、矢立杉と続く。

 

吉田松陰漢詩碑(茶屋峠跡) 相馬大作の志に感動して詠んだと書かれている。

 

 

矢立杉は平成23年に植えられたものでまだ小さい。ここが県境となり、いよいよ青森県に入る。
 

 

矢立杉


山道は下りとなり、やがて舗装道路となる。

津軽湯の沢駅入口を通過。このあたりに番所跡などあるはずだが、どれも見つけられず碇ヶ関の道の駅まで来てしまう。
道の駅には碇ヶ関の関所門が残されていた。

 

碇ヶ関御関所

 

さらに足湯の隣には、当時の面番所の建物を移築し、人形を使って、取り調べの様子を再現していた。

 

 

文化会館で津軽そばでエネルギー補給して、大鰐宿を目指しスタート。

しばらく行くと、後からランナーに声をかけられた。
先ほどの文化会館で食事をされていた方だ。少し街道ランの話をすると感心され、一緒に写真を撮っていただいた。ランナーは軽快に先を進んでいった。

大鰐宿に入ると温泉宿らしくなってきた。
今日は茶臼山のつつじ祭りだったようで、大勢の人が街中を歩いていた。公園に向かって坂道を登って行く人も、下から眺められた。自分は大鰐駅側から登ろうと、その前に大圓寺に立ち寄りました。立派な山門が印象的でした。

 

大圓寺山門


ここから茶臼山の登り口に行くと、倒木などで立ち入り禁止となっていた。1キロほど戻れば登り口に行けるのは分かっているのだが、気力が萎えてしまった。

大鰐温泉駅を通りすぎて、「鰐come」という温泉のところで、今回の羽州街道ランのゴールとする。ゆっくり温泉に浸かり汗を流して13時41分の電車で大館に戻りました。

 


高速道路に乗る前に、「道の駅ひない」に立ち寄り、いぶりがっことたけのこを買って、さらに比内地鶏の卵を使ったソフトクリームをいただきました。

 

比内地鶏の卵で作ったソフトクリーム


羽州街道もあと18キロほどで弘前、そしてゴールももうすぐです。羽州街道ランの次の計画を思いながらの延々9時間のドライブで深夜やっと自宅に戻りました。