5月2日、救急搬送された翌日。

かなりの寝不足であったが、仕事の都合でどうしてもキャンセルできない打合せがあったため、いつも通りに出勤。昨夜はほとんど眠れなかった。


諸々の打合せをこなしながら、時間だけが過ぎて行く。昼休みには、ある本をアマゾンでポチッた。


「がん」はどうやって治すのか

科学に基づく「最良の治療」を知る

(国立がん研究センター 編)


救急のドクターからの「血液の悪い何か」という所見が気になっていた。この本は初版が2023年12月20日と半年前の比較的新しいかったこと、日本でもがん治療においてはトップの国立がん研究センターの著書であることが購入のきっかけとなった。


翌日早速自宅に届いた。ゴールデンウィーク後半はまずはこの本をじっくりと読み込むことにした。


「造血器腫瘍」、「分子標的薬」、「がん遺伝子パネル検査」などなど、これまでどこかど一度くらいは聞いたことのある言葉がたくさん登場した。幸いにして、難しい科学でも分かりやすく構成になっているブルーバックスシリーズなので少しずつではあるが、理解が深まりつつあった。


まずは一番気になったのは、「5年生存率」。職場の知人の奥様が以前に膵臓癌になったと伺い、その知人が治療を終えて5年経過した時点で大変喜んでいたことを思い出していた。その時は自分事として捉えることができずに、そんなに「5年」という時間軸がすごいものだとは正直感じなかった。


「実測生存率」、「相対生存率」、「ネット・サバイバル(純生存率)」と計算に使う数字によってもいくつかあることがわかった。


さらに、最新の5年生存率が、「今から10年ほど前に診断された方々のデータ」ともある。よくICTや医療技術などは、その進化が日進月歩と言われている。数年前に日本語対応のChatGPTが登場した際には、うちの大学生の娘がレポートを作っていたが、私が手助けする以上の内容や構成に驚きを隠せなかった。もちろん細かい点では色々とあったが。何となくではあるが、いや見たくない、知りたくないという思いが強かったからだろうが、「5年生存率なんかにはとらわれない」という変な思い上がりがあった。


かくして仕事以外では何十年ぶりに読書三昧のゴールデンウィーク後半だった。