5月1日、次回の消化器外科・泌尿器科の受診は翌日の予定であったが、この日は何やら朝から鼠径部の違和感が増してきていた。


リンパ節の腫れがまた大きくなってきたのか、ズボンのベルト当たりが痛い。食い込むような痛み。横になっても楽にはならない。


ゴールデンウィーク中だが、この日は朝から大事な会議が立て続けにあり、とてもクリニックに行ける余裕などない。


ロキソニンを飲みながら(効いてる感じがしないが)、何とか午前中は切り抜けた。昼休みは少し横になっていたが、やはり変わらずなので、カロナール500mgを2錠飲んでみた。


午後はカロナールが効いたのか、16時頃までは痛いなりにも気にせずに仕事をすることができた。


が、また違和感が徐々に増してきたため、仕事を早めに切り上げ、予定外ではあったがクリニックを受診。


先日の先生とは違うが、消化器外科の専門医とのこと。前回の血液検査の結果を見せながら、「蜂窩織炎を疑って抗生物質を処方したと思うが、血液検査の結果では炎症も見られなかった。鼠径部がこれだけ腫れているなら、鼠径ヘルニアを疑ってCTを受けてみてはどうか」と。その後もCTを受ける際にはお腹に力を入れないと分からないこともあるとか、色々な説明をしていたが、こちらは痛みで脂汗が出る程の状況で、申し訳ないが話半分といったところ。


結局、明日、CT検査を予約し、受診を終えた。


何とか帰宅したが、尋常ではないほどの脂汗。

しばらくロキソニンを服用してソファに横になっていたが、もう耐え切れず、大人の救急電話相談にかけてみた。いくつか病院を紹介してもらったが、受診できるかどうかは分からないので、行ってみて確認してもらいたいと。言葉が出なかった。これでは埒が明かないと思い、119番にすることにした。


この時には意識はあるものの、痛みで気が狂いそうな感じで、救急隊員との間でどのようなやりとりをしたかもあまり記憶がない。


「いつ頃からですか?」「通院していたクリニックはどこですか?」「検査の結果はありますか?」と矢継ぎ早に色々と質問されるのだが、こちらは痛みの中でもがき苦しんでいる最中で、まともに応えられなかった。


自宅のソファから救急車に移動してから、救急隊員の方が受入先となる病院を探してくれている。「○○病院はちょうど緊急手術中で対応が難しい」とか、「○○病院は(理由は不明)受入不可」とか、気が滅入るようなやりとりが続いていた。


15分くらい経っただろうか、救急隊員が「ほんとですか!分かりました」と良さげな反応をしていた。「今日は検査だけになるが、さいたま日赤が受入をしてくれるそうです」と。「よろしいですか?」と確認されても、一刻も早く診てもらいので、「お願いします」としか言えなかった。


かくして50年近い人生の中で初めて救急車によって救急搬送をされた日であった。

実に長い、長過ぎる一日でかなり精神的には参ったというのが本音だ。