夜の公園は、静かだった。
街の音は遠くで聞こえているのに
この場所だけは
時間が少しゆっくり流れている
私はベンチに腰を下ろし
空を見上げる
真っ黒な空
星は見えない
それでも、不思議と見上げていたかった
街灯に照らされた緑が
風に揺れている
葉が揺れる音は
耳で聞くというより
胸の奥で感じる音
その景色を眺めていると
心の中で長い間握りしめていた何かが
少しずつほどけていく
私はずっと
答えを探していた
安心を
未来を
でも
風に揺れる木々は何も急いでいなかった
花は咲く時期を競わず
木は誰かと比べることもなく
ただ
自分の季節を生きている
その姿を見ていたら
胸の奥に
ひとつの景色が浮かんだ
窓を開けると
庭いっぱいの緑
オレンジや黄色の花が
風に揺れている
深呼吸をすると
土の香りと朝の光が混ざり合う
誰も急いでいない
言葉より先に
安心が伝わってくる場所
そんな場所で
毎日を生きていたい
その瞬間、気づいた
未来は
どこか遠くにあるものじゃない
空を見上げること
風を感じること
緑に目を向けること
自分の心の声を聞くこと
その小さな積み重ねが
未来をつくっていく
私はもう一度
空を見上げる
何も答えは出ていない
それでも
焦りはなかった
ふと、宇宙を見上げる
さっきまで見ていた空なのに
どこか違って見える
何も変わっていない
変わったのは
私だった
静かに息を吸う
昨日より少しだけ
深く呼吸できる私が
そこにいた
そして
そっと微笑む
こんにちは。
新しい私。