昆明では、店舗の差別化は簡単!
店内や店外照明を明るくすれば良い。
なぜなら他店はみんな薄暗いから。
そう思っていましたが…。
昆明に来たばかりのころ、街を見て感じたのは「暗さ」でした。
たとえばこんな感じ。
事例1:庶民的なギョーザ屋で夕食をとったとき、日が暮れてきたので電気のスイッチを勝手に自分で付けると、店のおばちゃんが「まだ明るいでしょう?」とまた消されてしまいました。
事例2:昆明の夜、とりわけ目立つのは病院。タクシーで走らせていて「お、盛り場かな?」と思うとたいてい病院なのです。その派手な照明はまるでパチンコ店のよう。
事例3:私のいるオフィスも、昼間は暗いです。人がいないところは照明を消していて、日本のメーカー企業のオフィスのようです。
事例4:上海は東京ほど明るくはないですが、昆明ほど暗い印象を与えません。
昼間ですら、店の奥が薄暗いところが多く、全体的に貧乏くさい感じ。
デパートすらやや暗い印象で、まさに節電中の東京のデパートみたいな照度です。
昼間でも照明がなければやっぱり暗い店内

こんな場所で、もしキラキラ輝く店があったら、きっと人が集まってくると考えたのです。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
依然として照明の明るい店が増えない現況をみて、ちょっと疑問に思い始めました。
そもそもなぜ昆明では、照明が暗いのでしょうか?
いくつか想定される理由を考えてみました。
1.電気代が高いから。
確かに、感覚的には日本より高いと思います。その分、節約したい気持ちは多いのでしょう。
病院が夜も煌々と輝いているのは、彼らが金持ちだからかもしれません。
一方、ギョーザ屋が電気を付けたがらないのは、コスト意識の表れなのかもしれません。
2.省エネ意識があるから。
まあ、最近は中国でも省エネ意識が高まっていますから、そういう傾向もあるかもしれません。
しかし、店舗運営をする人なら「省エネのために電気を消す」という発想はしないでしょう。
3.照度感覚には文化差があるから(暗いのが日本人ほど気にならない)。
夜、明るい電球に虫が集まってくるように、明るい場所にも人が集まるという説がある一方、ホテルのロビーやスタバのようなカフェでは照明を下げています。
利用空間によって適正照度があるように、文化によっても心地よさを感じる適正照度があるのかもしれません。
4.照度感覚には時差があるから(日本も昔は暗い店が多かった)。
モダニティ(近代化)の軌道に乗っかった都市/国家においては、生活が豊かになるほど、あるいは近代化が進むほど、照度が明るくなっていくという考え方です。
日本だって、30年前は暗かった。省エネ都市となった最近の東京では、その暗さが「懐かしい」と感じる人が少なくないそうです。私が子供のころ、商店街のお店は確かに暗かった。
5.「演出としての照明」をまだ理解していないから。
上の4と関連してきますが、日本において照度がどんどん上がっていったのは、照明を演出として強く考える店舗経営者が増えてきたのも、大きな要因のひとつと思われます。
転機となったのはおそらくコンビニです。「深夜に明るいコンビニを見るとホッとする感覚」を消費者に与えたことは、多くの経営者のヒントとなったことでしょう。昆明の店舗経営者は、まだそれに気づいていないのかもしれません。
…などと、色々考えていたら、同僚の中国人が「昆明の照明は今後絶対明るくなるよ。単に田舎なだけだよ!」とバッサリ切り捨てていました。
店内や店外照明を明るくすれば良い。
なぜなら他店はみんな薄暗いから。
そう思っていましたが…。
昆明に来たばかりのころ、街を見て感じたのは「暗さ」でした。
たとえばこんな感じ。
事例1:庶民的なギョーザ屋で夕食をとったとき、日が暮れてきたので電気のスイッチを勝手に自分で付けると、店のおばちゃんが「まだ明るいでしょう?」とまた消されてしまいました。
事例2:昆明の夜、とりわけ目立つのは病院。タクシーで走らせていて「お、盛り場かな?」と思うとたいてい病院なのです。その派手な照明はまるでパチンコ店のよう。
事例3:私のいるオフィスも、昼間は暗いです。人がいないところは照明を消していて、日本のメーカー企業のオフィスのようです。
事例4:上海は東京ほど明るくはないですが、昆明ほど暗い印象を与えません。
昼間ですら、店の奥が薄暗いところが多く、全体的に貧乏くさい感じ。
デパートすらやや暗い印象で、まさに節電中の東京のデパートみたいな照度です。
昼間でも照明がなければやっぱり暗い店内

こんな場所で、もしキラキラ輝く店があったら、きっと人が集まってくると考えたのです。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
依然として照明の明るい店が増えない現況をみて、ちょっと疑問に思い始めました。
そもそもなぜ昆明では、照明が暗いのでしょうか?
いくつか想定される理由を考えてみました。
1.電気代が高いから。
確かに、感覚的には日本より高いと思います。その分、節約したい気持ちは多いのでしょう。
病院が夜も煌々と輝いているのは、彼らが金持ちだからかもしれません。
一方、ギョーザ屋が電気を付けたがらないのは、コスト意識の表れなのかもしれません。
2.省エネ意識があるから。
まあ、最近は中国でも省エネ意識が高まっていますから、そういう傾向もあるかもしれません。
しかし、店舗運営をする人なら「省エネのために電気を消す」という発想はしないでしょう。
3.照度感覚には文化差があるから(暗いのが日本人ほど気にならない)。
夜、明るい電球に虫が集まってくるように、明るい場所にも人が集まるという説がある一方、ホテルのロビーやスタバのようなカフェでは照明を下げています。
利用空間によって適正照度があるように、文化によっても心地よさを感じる適正照度があるのかもしれません。
4.照度感覚には時差があるから(日本も昔は暗い店が多かった)。
モダニティ(近代化)の軌道に乗っかった都市/国家においては、生活が豊かになるほど、あるいは近代化が進むほど、照度が明るくなっていくという考え方です。
日本だって、30年前は暗かった。省エネ都市となった最近の東京では、その暗さが「懐かしい」と感じる人が少なくないそうです。私が子供のころ、商店街のお店は確かに暗かった。
5.「演出としての照明」をまだ理解していないから。
上の4と関連してきますが、日本において照度がどんどん上がっていったのは、照明を演出として強く考える店舗経営者が増えてきたのも、大きな要因のひとつと思われます。
転機となったのはおそらくコンビニです。「深夜に明るいコンビニを見るとホッとする感覚」を消費者に与えたことは、多くの経営者のヒントとなったことでしょう。昆明の店舗経営者は、まだそれに気づいていないのかもしれません。
…などと、色々考えていたら、同僚の中国人が「昆明の照明は今後絶対明るくなるよ。単に田舎なだけだよ!」とバッサリ切り捨てていました。