今回はガッツワールドの通算100回開催を記念する新宿大会です。



月一ペースの開催だから100回までに10年以上かかったといろいろ見方はあるが、実際にはTruthという別ブランドで週一でやってた大会が別に30大会ほどあるし、初期にはお祭りプロレスとかの無料興行もいくつかあったから厳密には150大会ぐらいはやってるはずだが、なんにせよ生き残りの厳しい現代のインディーで10年以上続けること、トップ選手らの離脱がほとんどないことがスゴいことである。

実際それとほぼ同じだけ見てきた私にとっては選手の成長を敏感にわかる部分もあるので感慨もなおさら感じるものがあるのです。


大谷譲二 vs 小仲=ペールワン



6人タッグ王座には届かなかったがトーナメント戦をあと一歩まで追いつめたのは大谷にとってはスゴくいい経験になった。



この日の相手はペールワン。
体格的にはそんなに大きくなく、それほど恐い相手ではないが、ドレイク森松から逆転でギブアップを奪ったようにテクニックに関しては確かな腕があり、ここ最近ガッツワールドにも定期的に参戦してるのでだいたいのこともわかってる。

それもあって全般的にはキャリアに勝るペールワンが試合を有利に運ぶ展開になる。
大谷も以前に比べたらだいぶ耐久性はついた、が、やはりまだこういうキャリアのある百戦錬磨が作る試合の流れを切り返すだけの試合運びはまだ身に付いてない。



となれば耐えしのいでチャンスが来た時に一気に攻めこむしかない。
カウンターに取れるところからタックルやミサイルキックで攻めこみ、惜しい場面も作ったが。




最後はパキスタン式脇固めと言おうか、通常の脇固めよりもさらに上腕の部分を極めた変形アームロックでペールワンのギブアップ勝ち。
だが玉砕してた時を思えば大谷はだいぶ良くなってきた。

それはそうとなんでペールワンは今日に限って上着を着ていたのだろうか?



ダイスケ、岩本煌史 vs 吉野達彦、石田慎也



第2試合からダイスケと吉野達彦が出てくるというのがなにげに凄いカード。
最初からこの二人が先発し、会場を大いに沸かせる。



対して岩本と石田も同期対決なのでこちらも意識的にぶつかっていく。
ただ岩本によると今は彼がいろんなとこに出てて名古屋でやる機会が少ないため今はあまり当たる機会が少ないんだとか。



そんな話とは裏腹になぜかこの日は達彦がダイスケの顔ばかりを狙う。
石田にも顔への攻撃を指示し、何か恨みでもあるかのように狂ってるため若干達彦にブーイングも。



だがダイスケは自力で切り抜け岩本にタッチ。
岩本は持ち前のパワーでぐんぐん反撃していき、ダイスケを回復させる。




再びダイスケと達彦。今度はミサイルキックで攻めていく達彦だが、ダイスケは岩本との連係を使って攻めこんでいく。

そして狙い時にスライディングDを放つがこれは達彦がかわしてカバー。
キックを速射しアスリートジャーマンを狙ったが、そこを狙ってくるのを読んでいたダイスケは鮮やかな切り返し技であっという間に達彦から直接3カウント奪取!!




これはレオナルドクラッチと言い、かつてのダイスケと同じチームだった元ガッツワールド選手のレオナルド高津さんが得意にしていた技で、以前にもダイスケはこれで達彦から3カウントを取ったことがあるが、西調布でやっていた時以来長らく使ってなかったのでチャンスが来た時に狙っていたのだ。




実はまだ余談があり、これを高津さんが引退した時にこの技を引き継いだダイスケは当初ダイナマイトクラッチという名前で使っていたが、高津さんの功績を残したいという理由で名前を元のレオナルドクラッチに戻していたらしい。
何とも義理がたいいいエピソードである。