前列左から、浅井 武先生、佐野 淳先生、長谷川聖修先生
今年度末をもってご退職される先生方の送別会が開催されました。今年定年退職されるのは、筑波大学2期生に当たる、浅井武先生(サッカー)、佐野淳先生(体操競技)、長谷川聖修先生(体操)のお三方です。その3人の先生から、それぞれお別れのご挨拶がありました。
浅井先生からは、山形大学から母校に戻られ、筑波大学蹴球部の監督を任された当時の思い出が語られました。伝統ある蹴球部だけに、常に勝つことを求められるチームを率いることがどんなに大変であったか、種目は違えど、私にもよく分かります。一方で浅井先生は、様々なテレビ番組に出演されるなど、サッカーのキック技術やボールの流体力学的特性に関する研究で、世界的に著名な研究者であり、体育系の教員の中では珍しい博士(工学)の学位をお持ちです。そんな学者としての浅井先生は、大学院博士後期課程のコーチング専攻の立ち上げに尽力され、同専攻長を6年お務めになるなど、サイエンスとしてのコーチング学を確立された功労者でもいらっしゃいます。
佐野先生からは、体育専門学群副学群長として、体専の学生教育や入試制度の改革に腐心されたエピソードが紹介されました。佐野先生は、スポーツ運動学と体操競技がご専門で、スポーツの技術指導時の効果的な言語表現に関する研究の第一人者であるとともに、多くの優秀な体操競技選手を育ててこられました。その佐野先生から、我々後進に向けて発せられた言葉は、「体育の中核はコーチングであり、実践の中に問題の本質があるので、コーチング学分野に所属する教員には頑張って欲しい」と言う激励をいただきました。
長谷川先生からは、専門の体操を通して、運動することの楽しさを伝え、みんなを笑顔することをライフワークとしてきた経緯が語られました。長谷川先生は、ご自分でも「私はちょっと変わっているので、、、」とおっしゃっていましたが、確かにリカンベント 自転車(背もたれに寄りかかって漕ぐ自転車)で通勤されたり、研究室内をエスニック調に模様替えしたりと、とにかくユニークであることは確か。その長谷川先生からもコーチング学領域の重要性に触れられ、今後も体育の中核を担っていって欲しいとの言及がありました。
3人の先生には、それぞれ公私ともに大変お世話になリました。例年であれば、酒を酌み交わしながら、思い出を語り、お礼を直接述べる席が設けられるのですが、残念ながらこのご時世にあったは、それも叶いません。とても名残惜しいのですが、今後は学外からご意見番としてコーチング学領域の運営に力をお貸しください。
本当にお疲れさまでした。