現下の困難な状況にあって,我々が心に留めておくべきことは,現場において昼夜を分かたず感染症対策に粉骨砕身ご対応頂いている,医師,看護師,検査技師,保健所職員,政府・自治体担当者,などなどに対して心から感謝すべきではなかろうか?
これらの方々にとって,一連の対応は業務の一環ではあるかもしれないが,彼らにも生活があるわけで,「この状況をなんとかしなければならない」との使命感で,自分や家族のことは脇において,自らの感染リスクも顧みず,尽力して頂いていることに対して,最大限の敬意を払うべきであろう.
そして,彼らの心身の健康も十分配慮されてしかるべきであり,もしそれが守れないような状況に陥れば,最後の砦を失い,我々の受けるダメージは計り知れない事になる.
現在の状況は,日に日に切迫感を増している.私自身も,1月,2月,3月と日を追うごとに,受け止め方が大きく変化してきた.
最初は対岸での火事であったのが,自分のところにも飛び火し,厄介なことになったと思いつつも,なんとか鎮火できるだろうと楽観していたら,さにあらず,あちこちから火の手が上がって,全力で火消しに回らないと,取り返しの付かないことになるという焦りや恐怖が増してきた.
一方で,得体の知れなかった新型コロナウィルスに関する科学的知見が積み上がってきて,その特徴がだんだん明らかになってきたように思う.
私は,全くの門外漢でズブの素人だが,できる限り確度の高い情報を集め,自分なりに行き着いた結論としては,「このウィルスは,大変したたかで,一筋縄ではいかない」ということである.
そう考える理由は,以下の通りである.(断っておくが,ここに記することは,専門家の言説を勝手に解釈した個人の考えで,エビデンスはない)
そもそもウィルスは宿主がいないと生き延びられない.よって生存戦略としては,宿主が死んでしまっては元も子もないので,致命傷になるような悪さはせず,密かに増殖するほうが良い.また,ウィルスは自らあちこちに飛散,拡散する力は限られているので,宿主であるヒトの力を借りて,生存範囲の拡大を図る方が,得策である.
現代では,ワクチンや抗生物質が発明され,人類はほぼ感染症を克服したと思い込んでいた.さらに,グローバル化が進み,何億という世界中の人々が,毎日行き交っている.このような状況下で,致死率1〜5%程度という,もの凄く恐れるような強毒性はなく,取るに足らないと思わせながら,宿主であるヒトの細胞に侵入し,しばらくは沈黙を保って,宿主と共に全世界へと移動し,そこで新たな宿主に取り入って生存範囲を広げているこのウィルス,「なんとしたたか!」と言わざるを得ない.
これほどしたたかなウィルスであるので,おそらく根絶するというのは不可能かも知れない.むしろ根絶やしにしようと躍起になれば,人間社会の方が崩壊してしまう恐れがある.ならばどうするのか?ここは,被害を最小限に留めて,休戦に持ち込むしかないのではなかろうか?
しかし具体的にどんな対策をとったら良いのか?素人が軽々に言うことはできないが,私個人としては,まず感染する確率の高いリスク行動を避けること.それでもおそらく感染を完全に防ぐことは不可能だと思うので,感染すること(ワーストケース)を想定して,被害を最小限に食い止めるため,症状が出たら自己隔離し,あとは保健所等から提示されているプロトコルに従って行動すべきだろう.そして,仮に陽性と診断され入院または隔離された場合を想定して,医療リソースへの負荷を下げるために,重症化しないよう,日頃から免疫力を上げることに務めるべきと思う.そして,最終的には自己抗体を作って,退院するシナリオを次善の策と考えている.
いずれにいても,やれ対策が不十分だとか,もっとこうして欲しいと,誰かに求めるばかりではなく,自分でやれることをすべきと思う今日この頃である.
