
真央ちゃんが現役「続行」を表明した。
「復帰」という言葉を使わないのは、「引退」を表明したわけじゃないので、
たとえ1年間以上スケート競技から遠ざかっていたとしても、「続行」ということなのだろう。
で私、個人的には真央ちゃんの今回の決断は、大歓迎!
ソチ・オリンピックでは結果が出せず、失意の中で「中断」を選択したのは賢明だと思ったし、
いつかまた滑りたくなった時に、リンクに戻ってきたらいいと、オリンピック直後から思っていた。
でも、スポーツ選手の宿命として、いつかは必ず現役選手から退かなければならない。
これは、Social clock(社会的時計)とも呼ばれ、
スポーツ選手にとっては、いつかは必ず訪れる「時」である。
ある人は、大学卒業をもって現役を引退する場合もあるだろうし、
ある人は、怪我によって突然引退を余儀なくされる場合もあるだろう。
一方で、プロスポーツ選手の場合の多くは、現役を続行する意志も体力もありながら、
解雇という形で引退を迎える場合もある。
そういう意味では、多くのファンから現役「続行」を望まれ、
体調面でも精神面でも、もう一度リンクに立てる状態にあり、
自分の意志で現役「続行」を表明できた真央ちゃんは、
スポーツ選手として果報者であると言える。
一方で、先般、野球解説者の張本勲氏が、
「カズファンには悪いけど、もうお辞めなさい」と“引退勧告”をして、
ネット上で炎上した一件があった。
これって、私にしてみると、正に「大きなお世話だ」と思った。
張本氏は、TVの番組中にJ2の横浜FCで現役最年長で得点したカズに向けて、
「スポーツマンとして、もう魅力もない」とバッサリ。
続けて、「野球で言えば2軍だから、2軍で頑張ってもそんなに話題性もない」とし、
「若い選手に席を譲らないと。団体競技だから伸び盛りの若い選手が出られない。
だから、もうお辞めなさい」と言い放ったのである。
この発言の背景には、やはり世代間のギャップとスポーツ科学への理解不足が
如実に現れているように感じる。
75歳の張本氏世代にとっては、「潔く身を引く」のが美徳で、
少しでも「衰えた醜態を晒すのは恥」という意識が強いのだろう。
さらにカズの48歳という年齢は、スポーツマンとしてはとうにピークを過ぎ、
トップパフォーマンスを発揮することなど、できるはずがないとの認識だろう。
しかし、現実にはスポーツ科学の発展により、
コンディショニングに関する知見と実践方法が発展し、
40歳を過ぎても、場合によっては20歳代と同じパフォーマンスを発揮できる可能性は
十分にありえる。
それは、今シーズンのイチローの活躍を見てもしかりであり、
単純に年齢だけで判断するのは、早計であることが証明されている。
私も立場上、水球選手を続行するか否かについて相談されることが多いが、
一筋縄ではいかないのが常で、「続けたら!」と単純に言えないことが多いのも事実である。
でも、何はともあれ、真央ちゃんには現役として頑張って欲しいものである。