スコットランド独立を問う住民票コ投票に関しては、既に結果が判明し、
冷静な議論がされる様になったので、一言、感想を、、、
 
 なんで、お前がスコットランドの独立について、しゃしゃり出てくるの?
とお思いかもしれませんが、結構関心を持って、成り行きを見守っておりました。
 
 今回のスコットランド独立を問う住民投票の実施について、
英国首相のキャメロンがゴーサインを出した2012年の10月、
偶然にも私は、客員研究員として、スコットランドのエジンバラ大に滞在しておりました。
 
 当時の様子はと言うと、ロンドンオリンピックにおけるTeam GB(Great Britain)のメダルラッシュに
英国(ここではUnited Kingdom of Great Britain and Northern Irelandをさす)の民衆が沸き立ち、
国の成り立ちからして、ともすると遠心力が働きがちなお国柄にあって、
我々はイングランド人(English)やスコットランド人(Scotish)ではなく英国人(British)だという感情が
醸成された時期でもありました。
 
 その余勢をかって、キャメロン首相は、それまでくすぶっていたスコットランドの独立機運に対して、
いっその事、住民投票で白黒つけた方が、誰もが納得する形でにガス抜きが図れると思ったに違いありません。
(もちろんキャメロン首相は、独立は絶対否決されると踏んだのでしょう)
 
 そう思うのは当然で、当時スコットランド人の6割は、独立に反対との世論調査が出ていたのですから、
(私も正直、この500万人足らずの小国が独立してどうすんの?と思っていました。)
  
 でもその後独立賛成派は、2年間戦略的に独立支持の輪を広げるための草の根活動を展開して行きます。
一方、独立反対派は「最後は否決される」と高をくくって、それほど熱心ではなかったでしょう。
よって、国人投票の期日が近づくに連れて、独立賛成の割合が増えていったのは、あるい意味必然だったと思います。
 
 そして住民投票を目前に控えた9月7日、
ついに独立賛成が51%を占め(Sunday Times公表)、過半数を超えたのです。
 
 この数字には、キャメロン首相も、肝を冷やしたでしょう。
 
 この世論調査の結果が出て、「もしかしたら本当にスコットランドは独立するかもしれない?」と、
俄然、全世界の注目を集めるようになりました。
 
 でも実は、一番気が気でなくなったのは、当のスコットランド人ではなかったと想像します。
 
 思想信条としては、スコットランドは独立すべきと思っていても、
いざ独立したら、明日からどうやっておまんまを食べていくのか?
理想と現実の狭間で大いに揺れたに違いありません。
 
 スポーツ選手だって、当然火の粉は降りかかってきます。
 
 ロンドンオリンピックのテニス男子シングルで優勝したアンディ・マレー(スコットランド人)も
レジェンドとして英国テニス史に名を残すか?、スコットランド人としての誇りを取るか?
大いに迷っていたようです。

 そして迷いに迷った挙句、土壇場で独立賛成に一票を投じた事をTwitterでつぶやいていました。
 
 でも実際独立決定となれば、スコットランドとしては、
すぐにナショナル・オリンピック委員会を立ち上げ、
IOCからの承認を受けなければなりませんが、リオ五輪までに間に合うのかどうかの問題も出てきて、
独立したとしてもスコットランド代表選手として出場できるか定かではありません。
 
 それにアンディ・マレーのようなスター選手は、たいして影響を受けないかもしれませんが、
他種目の有力スコットランド人選手の中には、英国にとどまった方が、強化費が潤沢で、
スポンサーが付きやすいと考えるプレーヤーもいたに違いありません。
 
 その他、ゴルフの聖地とされるセント・アンドリュースはスコットランドにあるので、
独立してたら、おなじみの全英オープンをセント・アンドリュースで開催することもできなくなっていたでしょう。
 
 最終的には、落ち着くところに落ち着いたと言う感じですが、
スポーツは国威発揚のために利用されることも多いだけに、
スポーツ現場が政治に振り回されるのだけは、願い下げですね。