
マリナーズ選手と一緒に記念撮影
Tom Hoad Cup終了後も引き続きパースに滞在し、
Fremantle MarinersとともにホームのBictonプールで合同練習を実施した。
本合同練習の目的として、Tom Hoad Cupに参戦して明らかとなった弱点の修正と、
より得点力を増すための、退水ゾーンの攻撃に重点をおいた。
Fremantle Marinersは、昨年の豪州ナショナルリーグの覇者であり、
ナショナルチームに4名の選手を輩出する強豪チームである。
あいにく同時期に豪州ナショナルチームがシドニーでUSAと合同合宿を実施しているので、
何人かは当該合宿に参加するために抜けているが、それでも相手にとって不足はない。
練習は1月2日~6日まで、毎日19:00~20:30の時間帯にゲーム形式で行った。
ゲームにおいては、主にセットのディフェンスと
6-5カウンターアタックを食らった場合のディフェンスについて、
試合中に連係ミスが見受けられたため、
選手全員にシステムを理解させたうえで、試行錯誤しながら実践の中で連係が取れるよう心掛けた。
また退水ゾーンの攻撃に関しては、繰り返しビデオを観ながら、
相手防御体型をいかに崩すかを意識して、パスの経路の工夫を図った。
本合宿を振り返ると、5日間の練習で所期の目的はかなり達成できたように思う。
具体的には、セットディフェンスに関しては、Marinersといえども、
我々のディフェンスに手こずり、かなり攻めあぐねていたこと。
また退水ゾーンの攻撃に関しては、これまで主に4つの攻撃パターンを持っていたが、
さらに2パターンを加え、より敵に的を絞らせない攻撃ができるようになったこと。
以上が主な成果と言え、チーム力はさらに向上したように思われる。
メルボルンで行われるパンパシフィック大会では、USAなど世界のトップチーム相手に
日本の戦術がどこまで通じるのか、相手の胸を借りるつもりで戦いを挑みたい。
また「パース合宿」では、文字通り一つ屋根の下に寝起きを共にし、
食事に関しても黒田夫人や金子マネージャーが炊き出してくれた同じ釜の飯を喰い
10日間一つの家族のような生活を送ったので、チームの一体感は必然的に高まった。
これはプレーに直接関係ないようだが、目に見えないところで、
選手相互のコミュニケーションが密になり、これまでには見られなかったホットラインができ、
攻撃パターンが多彩となるなどの効果を生んだように思う。

前列左から山名令夫人、山中三菱商事パース支店長様、高木、原水球委員長、坂口様
また在パース邦人の方々に大変手厚いご支援を頂き、選手・スタッフ一同、感激した。
そのご厚志に報いるために、何としてもオリンピック出場を果たさなければならないとの
気持ちをさらに強く持つとともに、我々だけで戦っているのではないという事を改めて思い知り、
パースでの合宿を締めくくった。