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新国立劇場で公演された
古楽とストラヴィンスキー 木佐貫邦子×平山素子を観た。

 お目当ては、平山素子によって演出・振付された、『春の祭典』

 『春の祭典』とは、ロシアの作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲したバレエ音楽。

 この『春の祭典』を土田英介、篠田昌伸の両氏がピアノ連弾により演奏し、平山素子×柳本雅寛の男女のデュオが身体で表現する。

 平山による振付の真骨頂は、「人間知恵の輪」のごとく、男女が複雑に絡み合い、危ういバランスを保ちながら、二個のボディ(身体)が舞台上を縦横無尽に輪転してゆく、ダイナミックさ。

 僅かにタイミングがずれても、即座にバランスを失い、破綻をきたしてしまうほど、男女の動きはギリギリまで計算しつくされている。

 極めて高い身体技術と芸術性が織りなすパフォーマンスは、おそらくダンスやバレエに興味のない者の目をも釘付けにするに違いない。

 事実、私のような「芸術の意」を解さない根っからの体育会人間であっても、sexualfantasticな身体パフォーマンスに思わず見入ってしまった。 

 「こんなに自分の身体を自由に操れたらどんなに快感だろうか?」と不自由な身体しか持ち合わせない自分は思い知ったのである。


<春の祭典>
振付・出演:平山素子、柳本雅寛
音楽:ストラヴィンスキー
ピアノ演奏:土田英介、篠田昌伸
会場:新国立劇場
主催:新国立劇場/文化庁芸術祭協賛公演