

国内外を問わず,数日間以上出かける時は必ず,以下のものを持参する.
1)水着
2)ジョギングシューズ
3)本
4)パソコン
5)AMEX CARD
※5)はうそ.そう言えば,最近はとんとAMEXカードのコマーシャルを見ないなー?昔はよく「出かける時は忘れずに!」ってやってたんだけど,,,
なんで1)~4)が必携品かと言うと,1)は言わずと知れた商売道具だから.それに世界中どこでもたいてい人口10万人以上の町にはプールがあり,泳ぐことができる(これはあくまで私の経験則).水着は,かさ張らないので持って行かない手はない.それにプールでは丸裸になるので,”ホールドアップ”される(銃を突きつけられる)心配もないし,それ以上,身包み剥がされる心配もない.
2)は,去年つくばマラソンに出場し,42.195kmを走って以来,「俺って走るの好きだったんだ!」との幻想を抱くようになり,お守りのように持っている.というよりホントは泳ぎたいんだけど,プールまで行く時間がない時にも,手軽に早起きしてジョギングができるからである.
3)は,フライト中の機内や時差ぼけで夜中に起きてしまっときの時間つぶしとして最適であるから.それに海外だと突然ストライキが始まったりするもんだから,いつ来るとも分からない電車やバスを待つ際の精神安定剤ともなる.それでもって今回持ってきた本は以下の通り,,,
赤川次郎「森がわたしを呼んでいる」
村上春樹「国境の南,太陽の西」
浅田次郎「月のしずく」
大江健三郎「キルプの軍団」
なんと脈絡のない,行き当たりばったりの,無節操なチョイスであろうか.でも私なりには選ぶ理由があるのである.
まず飛行機の中で読むのは「赤川次郎」と決めている.日本の電車の中では恥ずかしくて読めないが,機内の騒音の中で,飲み物や機内食が出てくるまでの時間を待つのに「赤川次郎」は最適である.コミカルで気楽に読めるし,ミステリーといっても設定がそれほど込み入っていないので,機内食を食べるのに中断されても,さほど気にならない,これが理由である.
広場にあるオープン・カフェで読むのなら「村上春樹」である.彼の小説はなんとなく異国情緒が漂う.だから「村上春樹」の小説を読みながら,ふと目を上げると行きかう外人が目に留まり,教会の鐘なんかが聞こえてくると,小説の中に入り込みやすく,近くの公園の緑が「ノルウェーの森」に見えてくるのである.
夜中に目が覚めてしまって眠れないときは,「浅田次郎」である.外国に来て眠れず,なんとなくセンチメンタルになっている時に、彼の小説を読むと感慨が倍増する.戦禍の傷跡が生々しいセルビアにいて,夜中に「鉄道員」を読んだ時には涙がとめどなく溢れた.そして思いっきり涙したらよく眠れた.
残りの一冊は,その時々のテーマで選ぶ.今回は「恢復」である.大江健三郎は「回復」でなく「恢復」と表現するが,殺人的に忙しい日常から逃れ,何とか人間性を「恢復」するためにチョイスした.ちなみに先回は「脳と心」ということで,「茂木健一郎」が選ばれた.
4)は電子メールを確認したり,ブログを書いたりするには必携であり,PCがないと手足がもがれたような気さえする(いかん,これはかなりPC依存症が出ている証拠だ).日本の裏側のブラジルにいてブログをすぐアップロードできるのはまさにインターネットとパソコンのお陰である.そのパソコンには旅行のテーマにあわせて,あらかじめCDの曲を転送しておく.今回は「小野リサ」の”Soul & Bossa”である.ブラジルといえば”ボサノバ”,余りに安直な選択であるが,殺風景な部屋の中で「小野リサ」を聴くと,妙にしっくりくる.
とまあ,かなりのこじつけであるが,1)と2)は今回無用の長物と化したが,3)と4)は大きな威力を発揮した.夕暮れ時,オーロ・プレットの街が一望できるカフェでビールを飲みながら,「大江健三郎」を読んでいると,アウトプットばかりで干からびそうになっている脳がが徐々に潤いを取り戻し,平衡を恢復する過程が実感できる.こういう時間が大切なのだ!