沖縄のとあるゲストハウスに高校の時から通い、

そこのオーナーに人生を諭されたことがあります。

いつもなら、なんてことない言葉だったのですが、

その時の自分には彼の一言がとても大切でした。

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カミングアウト。

高校で勉強が大っきらいになり、何かに逃げたくて旅を始めました。

ちょうど浪人をいい機会に、日本縦断。

その時、最後の地に選んだのが沖縄の名護でした。

たまたま、沖縄で働き先も見つかり、

このまま旅に逃げ続けることもできる。

そう考えていた時に見つけたのが「名護ゲストハウス」でした。

たまたま海岸線を黙々と歩いていた時に見つけた素敵な宿。

毎晩宿泊者がユンタクを繰り広げ、愉快に飲み、愉快に笑う。

時に誰かが誰かを癒し、時に誰か、一人自分を見つめなおす。

俺はそんな名護ゲスが大好きでこれまでに計4回必ず沖縄に行く度、訪れていました。

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18歳。「若すぎはしないけど、若いよね。」

それでも誰よりも人生の岐路に立たされた18歳であった気がします。

ある晩。俺の「旅を続けようかと思います。」の一言に

オーナーが「もっと力抜けばいいさー。」その一言だけ、かけてくれました。

その真意は定かじゃないですが、

俺には「決め込みすぎないで、そこに答えは無いんだから。」

そういう風に聞こえました。

その一言を聞いた時、俺は実家へ帰ることを決意しました。
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浪人し、大学へ行き、時間を作り、また旅をする。

オーナーの一言があったおかげで、

大分スタートは遅れましたが、予備校へ通い、どうにか大学へ入ることができました。

その報告をしに、真っ先に沖縄の地へ戻ったのを覚えています。

「ここに戻ってくるために大学へ入った」と話したら、

彼は大好きな泡盛片手に、ただ笑うだけでしたが、

それでも俺は彼への感謝でいっぱいです。

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『人生の道しるべ』

そんなオーナーが昨日、事故でお亡くなりになりました。

この旅が終わったら、酒の肴に笑い話でも持って行こうと楽しみにしていました。

まだまだ会わせたかった人もいたのに。

まだまだ話を聞きたかったのに。


彼との最後の会話は2年前。

台風のタイミングで宿泊してしまい、船の陸揚げを手伝ったのが最後です。

McDonaldをおごってもらい、「まずいなー。」といいながら食べていたのを覚えています。

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心からご冥福をお祈りいたします。

斎藤栄喜。