あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
と書きつつも、正直、そんなに晴れやかな気持ちで新年を迎えることは出来ませんでした。昨年後半に相次いだ知人の訃報、そして年末に大瀧詠一さんが天国に旅立たれたことは、僕にとってショックの大きい出来事でした。

昨年、いつかはやってみたいと思っていた大瀧さんのサウンドを自分なりに模倣してみるという作業を実現し、「wondeful summer」という曲をリリースしました。メルマガにも書きましたが、これは大瀧さんの音楽をもう一度、一人でも多くの人に聴いてもらいたいという気持ちもあってのことでした。いつかこの曲を大瀧さんに聴いてもらって、たっぷりダメ出しをしてもらおう、などと思っていたら、なんと、昨年10月に青梅でのuncle-jamライブ終演後に大瀧さんが訪ねて来てくれました。
大変ご無沙汰してます、とご挨拶をすると、大瀧さんは「黒沢くん、変わんないねえ」と言ってくれました。
最後にお会いしたのはたぶん15年以上前なのに、僕のことを覚えていてくれたことがとてもうれしかったです。uncle-jamのライブだったので僕はソロのCDを持参しておらず、結局渡すことが出来なかったのが残念でなりません。

そして迎えた新年、恒例の杉真理さん主催のイベントに参加しました。年明け3日にも関わらず超満員のお客さんと、毎年広がって行く杉さんの仲間たち。
喪章のかわりに配られたバッジを出演者みんながつけて、最後は杉さんと伊藤銀次さんを中心にお客さんとみんなで「君は天然色」の大合唱。6時間に及んだステージを仕切る杉さんの姿に、またひとつ背中を押された気がします。
素晴らしい音楽は世代やジャンルを超えること、みんなの心をひとつにすること、そして大きな悲しみさえポジティブに変換する魔法を持っていることを、いつでも杉さんは教えてくれます。

いつか、きっと、そのうちに、と思っていると、会えなくなってしまう人がいること、出来なくなってしまうことがあること。そしてミュージシャンである自分は作品を作って、演奏することでしか答えを出せないということ。
そのことをしっかり胸に刻んで、新たな一歩を踏み出そうと思います。

今年は音楽を「作って、伝えて、会いに行く」ことをテーマに、がんばろうと思います。
あらためて、今年もどうぞよろしくお願いします。








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