本日はとある取材で5.1チャンネルサラウンド&ブルーレイディスクを試聴させてもらいました。
僕は小心者なので、新しいモノにはすぐには手を出せないタイプなのですが、ホームシアターシムテムもかなり普及してきて珍しいものではなくなって来ているので、きちんと試せるいい機会でした。

最新のホームシアターシステムは、はっきり言って、凄い事になってます。最初に5.1ミックスのスタジオが出来た頃に聴いたものとは全く別のものと言ってもいい進化。音楽は今でも2チャンネルが基本ではありますが、やはり映画やライブなど5.1専用フォーマットで作られたもののクオリティーは素晴らしく、ブルーレイの映像の圧倒的な美しさにもびっくりしました。もちろんまだまだ誰でも気軽に買えるような値段ではないですが、これから普通の家庭にこんな環境が揃うようになったら、僕たちの音楽の作り方も変わってくるのは間違いないでしょう。
映画はやはり映画館で観ることでしか得られない感覚があるのは変わりませんが、クオリティーという観点で言えば、最新のシステムはもはや映画館を超えていると言ってもいいかもしれません。

で、取材後にみんなで食事をしながら思った事。「良い音」という基準は、本当に難しい。

僕は以前、拾って来た古いラジオのスピーカーで昔のレコードを聴いたり、70年代の家具調のスピーカーで当時の音楽を聴いたりしていたんですが、なんというか、最新の高級オーディオ機器で再生する良さとはまた違う、圧倒的な説得力があるのです。性能がどうこうではなく、それはそれで間違いなく「良い音」でした。

ある意味、究極のオーディオ機器の集合場所でもあるレコーディングスタジオで仕事をする僕たちが「良い音」というものをどう定義するのか、改めてちょっと考えさせられた一日でもありました。