注意

記載の内容はあくまでも

私が今回試してみた内容になります。

工具の加工は自己責任でお願いいたします。

 

2024年は新しいチャレンジをしてみようと思い、

以前から興味のあったヨーロッパ目打ちを購入してみました。

 

 

購入したのは岩田屋さんのヨーロッパ目打ち。

今は海外製の凄いツールも販売されておりますが、以前から岩田屋さんの菱目打ちを

利用していたのと、メイドインジャパンを応援したくてこちらにしました。



試しに使ってみたところ、刃の側面部分に残っている研磨の跡が影響して

打ち込んだ後の抜けが悪かったので、磨いてみることにしました。

 

磨きが荒いのは決して製品の問題ではなく、

仕上げは持ち主自身が自分好みに加工できるようにあえてこの状態で

販売されています。日本製専用工具のメリットでもありデメリットでもありますね。
 

 

私自身目打ちを研磨するのは初めてでしたが、

色々と情報を調べて以下の道具で行ってみました。

道具と作業としては包丁とかの鏡面磨きの手法ですね。

 

 

・耐水ペーパー(100均の600番と1000番)

・研磨剤の白棒と青棒(青棒だけでもOK)

・機械用潤滑油(ミシン油と呼ばれている物)

 

まずは目打ちにオイルを塗って、耐水ペーパーの600番でチャレンジ。

手だと磨き辛かったので、100均で買ったダイヤモンドやすりに

耐水ペーパーを巻いて、革への引っ掛かりのある刃の側面部分を磨いていきました。

目打ちの刃の本数によってはもっと薄い板状のものが良いかもしれません。

 

写真撮り忘れたのですが、目打ちをステッチングポニーで固定して、

目打ちの隙間にやすりを差し込んでできるだけ同じ角度で研磨しました。

本当はやすりの方を固定して研磨するのが正解みたいですね・・。

 

600番である程度磨いたら、次は1000番で同じように研磨。

写真ですと大きく傷があるように見えますが、触ると表面はツルツルです。

革に引っ掛からなければ良いので、これでOKとします。

 

仕上げに白棒、青棒の順で磨いていきました。

 

白棒、青棒共に革の吟面にオイルを垂らした後に塗り込んで、

刃先と側面の触れられる部分を擦っていって完成。

とてもスムーズに刃が抜けるようになりました。

 

2本目の目打ちは手作業で頑張ったのですが、

慣れない作業で疲れてしまったで、

多本目の方はリューターを使って仕上げちゃいましたあせる

 

順番としては、

 中粗目くらいの砥石 → 白棒を塗布したバフ → 青棒を塗布したバフ

という流れで行いました。(砥石は細い円柱型、バフは矢型のを使いました。)

 

手作業でもリューターでも、磨きの目安としては焼き入れで付いたと思われる

金属表面のグレーの塗膜が取れてシルバーの下地が見えて、

触ったときにツルツルしていればOKだと思います。

 

研磨前はグレーっぽい感じですが

 

磨くと下地が出てきます。鏡面とはいかないですが、ツヤツヤスベスベです。

 

 

 

 

多本目の目打ちもスムーズに抜けるようになったので、

最後にさび止めに刃物用のお手入れ油を塗ってあげて完成。

 

初めての目打ちの仕立てでしたが、なんとか上手くいきました!

 

耐水ペーパー、青棒、ミシンオイルに関しては100均で購入可能ですし、

専門知識や道具が無くても仕立てることが可能です。

白棒は100均にはなくてAmazonで購入しましたが、

仕上げとしては青棒だけで大丈夫だと思います。

 

タダでさえ高い工具に手を入れるのは本当に勇気がいる事ですが、

今回のように側面部分を軽く研磨するくらいでしたら

大きく影響は出ないと思います。(刃先を削ってはダメですよ)

 

出来上がった時には本当にオンリーワンのアイテムになって

より愛着を持って使えると思いますので、参考になれば幸いです。

・・・とは言うものの工具の加工は万が一もございますので、

あくまでも自己責任でお願いいたします。

 

ちなみにリューターに関してですが、私は普段まったく使っておらず、

以前にコバ磨き用に買って放置していたものを数年ぶりに触ったレベルで

おっかなびっくりやってみましたが、何とかなりました。

注意点は砥石を使う際は刃先に触れないように十分に注意する事でしょうか。

 

リューターを使う場合も値段の高いものでなくて問題ないと思うので、

素早く作業を終えたい方はこちらもご検討してみてください。

 

私はプロクソン(PROXXON)というブランドのリューターと

その付属品を使いましたので、参考にURLを記載します。

(リンクが切れていたり変更されていたらごめんなさい)

 

■キソパワーツール様 プロクソン(PROXXON)製品:
 https://kiso-proxxon.co.jp/publics/index/20/

 

 

■使った砥石:

 ・No.26769 軸付き砥石(WA砥石150番)
  https://kiso-proxxon.co.jp/publics/index/69/

■使ったバフ:

 ・No.26806 純毛バフ(矢形)
  https://kiso-proxxon.co.jp/publics/index/39/