マジすか学園☆(2017クリスマス編☆)
大島優子
高二の冬。
マジすか女学園
吹奏楽部室──
今日は、クリスマスイブ。
ラッパッパ四天王のブラック、シブヤ、ゲキカラ、トリゴヤの四人が、パーティの準備を進めながら、優子とサドの到着を待っていた。
「おつかれ!準備のほうは、どうだ?」
「あっ!サドさん!順調に、進んでますよ」
「わたしはねー、ローストビーフ持ってきたんだよー」
「チキンだと、共喰いみたいになるからな」
白いテーブルには、ブラックたちが持ち寄った燭台や、オードブル、ケーキ、スナック菓子などが、豪勢に並んでいた。
「これは、優子さんとわたしからだ」
その手には、ピザとソフトドリンクなどがあった。
テーブル中央を見て、
「おっ!このケーキも、美味しそうだな」
テーブルの傍らにいたゲキカラが、
爪を噛みながら、つぶやく。
「ケーキは、わたしが、持ってきた。フフフ...」
(まさか...、ゲキカラのやつ、また...)
蘇る悪夢。優子さんの誕生日に起きたゲキカラによる手づくりケーキによる激辛テロ(笑)。
どうする、と視線を巡らせ、
アイコンタクトを
交わすサドたち。
初っ端から、ゲキカラの悪戯に、真っ向から立ち向かうのは自殺行為以外の何ものでもない。おそらく、超激辛味のケーキを口にしてしまっては、ほかの食べ物の味がわからなくなるどころか、下手をすると、病院送り(笑)も有り得る。
ただ、ここで、ゲキカラを追及したとしても、おそらく、埒は明かないだろう。ここは、なんとか、地獄の展開を後回しにし、打開策を練るのが、最善ではないかと思われた。
そこで、サドが、提案する。
「ケ、ケーキは、あ、後だよな」
「そ、そうですね。まずは、サラダとか、オードブルとかから、いきましょうか。ケ、ケーキは、最後ということで」
「そうそう。甘いものは別腹っていうし」
「だな。やっぱり、好きなモノは、最後って、相場が決まってるからな」
「好きなモノは...、最初...」
(マズイ!ゲキカラのやつ、明らかに、狙ってやがる!)
(どうします?)
(こうなったら、トリゴヤを遣って、悪夢を見させるか)
そのとき。
「おお!お前ら、集まってるなぁ!」
「優子さん!」
「すげーな!どれもこれも、美味そうだ」
テーブルに近づき
優子が、おもむろに、手を伸ばす。
「ケーキ食べていいか?」
「あああああああああッ!」
ゲキカラ以外の全員が、焦りの声をあげた。
「ん?」
「ま、まずは、乾杯しませんか?」
サドが
優子の手に、グラスを持っていく。
「おう!そうだな」
それぞれの
グラスに、ノンアルコールのシャンパン(的なドリンク)を素早い動きで注いでいくブラック。
サドが、グラスを掲げ、
「じゃあ、始めるか。クリスマスの今日くらいは、喧嘩のことも忘れて。楽しく、過ごすとしよう。乾杯!」
それぞれの
グラスが、音高く、鳴らされる。
「カンパーイ!」
皆、ほぼ、同時に、シャンパンを口に含んだ。
直後。
ぶほッと、勢いよく口からシャンパンを吹き出す優子。
続いて、サドも、ブラックも、トリゴヤも同様に、吐き出していた。
(やられた...)
シブヤにいたっては、
泡を吹き
白目をむいて倒れていた。
ゲキカラだけが、平然と、手にしたグラス一杯を飲み干していた。
ゲキカラの持ってきたものは、ケーキだけではなかった。実は、シャンパンも持ってきていたのだった。ゲキカラ特注の超激辛味の──。
優子が、悪戯の張本人を睨みつける。
「ゲホッ、ゲホッ...、また、やりやがったな...」
ゲキカラは、いつものように、小首を傾げ、「ねぇ、怒ってる?」とでも言いたげに、いたずらっぽく、こう呟いた。
「メリー...クリスマス?」
「てめー!ぶっ飛ばす!」
優子は、
ケーキを掴み、ゲキカラに向け、投げつけた。
それが、開戦の合図(ゴング)となった。
乱闘が始まる。
全員、顔や身体が、
生クリームまみれになりながら、それでも、
楽しそうに──。
こうして、大島優子の喧嘩人生は、聖なる日でも、変わらずに、続いていくのだった。
ずっと。
永遠に──。
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読者の皆様に
今日も
幸せが訪れますように(〃ω〃)
🎅🎄🎁MERRY CHRISTMAS🎅🎄🎁