マジすか学園GX☆#3ー11☆ | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

マジすか学園GX☆#3ー11☆

深夜の公園──

外灯に照らし出された
ベンチには、
ずっと、誰かを待っているらしき小さな影があった。その表情に、いっさいの、生気は感じられなかった。

『大島...優子...』





一夜明けて。

マジすか女学園
吹奏楽部(ラッパッパ)部室では、サドとシブヤ、ブラックの三人が、神妙な面持ちで、昨日、突然、意識不明に陥り、いまも面会謝絶となっている優子のことを、考えていた。

『優子さん...、大丈夫かな』

椅子に座り、俯くシブヤ。

『大丈夫に、決まっているだろう。あの優子さんだぞ』

壁に、背中を預け、きっぱりと言い切るブラック。


窓際で、ブラインドの隙間から、外を、なんとなく、眺めていたサドは、振り返り、言った。

『とにかく、このことは、口外禁止だ。これからは、いつもと変わらず、振る舞うことにしよう。誰にも、何も、悟らせないようにな』

優子が、入院したと知れれば、矢場久根商業や、近隣の高校が、この時とばかりに、攻めこんで来るかも知れない。そういう事態は、避けなければ──。
そのため、
このことは、
隠し通さなければいけない。

誰にも。絶対に。

そのとき。
突如として、
ザワつく“階段”。

しかし、それも、わずか、一瞬のこと。

直後に。

唐突に
部室の扉が開かれた。

バンッ!

『大島優子は...、はぁ...はぁ...、大島優子は...、どこだ...?』


向井地ミオンだった。肩で息をしながら、部室の中を見渡す。


『てめー!まさか?』

シブヤが、立ち上がる。


『階段のやつらは...、全員、ぶっ飛ばしてきましたよ...』


あっという間に、数人のラッパッパ部員たちが倒された、とは。にわかには、信じ難いことだった。


『昨日の...、タイマン...、すっぽかしやがって...。大島優子は、どこにいる?』


『タイマン...?何の話だ』

サドが、何も知らないというように、答える。残酷なまでに。

優子のためなら、いくらでも、卑怯者の汚名を被ろう。そのことに、何の躊躇いもない。出会ったときから、そう、決めていたのだから。

『なっ...?』

ミオンが、唖然とするなか、


シブヤも

『夢でも見たのか?優子さんが、お前なんかとタイマン勝負するわけないだろ?』

ブラックも、続いた。

『勘違いでもしたんだろう。わかったら、早く、出て行け』


『ふざけんなッ!』

壁を叩きつけるミオン。


『あのとき...、みんなの前で、タイマンだって...、言ったじゃないですか!』

知らねーよ、と言いつつ、
シブヤが、ピンク色のグローブを目線の高さで、構える。

『わかった...、向井地...、わたしが、相手してやる...、来いよ』


『うああああああああッ!』

なりふり構わず、
不用意に、突進してくるミオンに対し、軽い左ジャブを二、三発放ち、出鼻をくじく。そこから、的確に距離を測れたところで、右のストレートが、ミオンを、落書きだらけの壁まで、吹き飛ばした。壁に激突し、すべり落ちるミオン。

『頭に血ぃのぼらせてんじゃねーよ!一年坊が!』

『......だよ、』

噛み付くように、鋭く、
シブヤを睨みつけながら、すぐに、
立ち上がった。ダメージを感じさせずに。

『こっちは、いつだって、“マジ”なんだよ!』

ミオンの拳が、シブヤに届く前に、背後から、ブラックの手刀が、首筋を襲った。

ブラックの瞬間移動を思わせる素早い動きに、
前のめりに、倒れ込むミオン。

『やめておけ。少しは、冷静になるんだ。向井地』


それでも、立ち上がろうとするミオン。

それを、悠然と
見下ろす
サド。


『それ以上、暴れるようなら、このわたしが、相手になるぞ』


『だって...、昨日...、校門のところで...、あの伝言は...、そんな...、まさか、みんなで...、からかった...だけ...?』


『...............』

長い
沈黙が、返ってきた。叩きつけられた絶望。

『そうか...、みんなで...、笑ってたんだな...、わたしが、さんざん...、浮かれてたところを...、こんなの...許さねぇ...、絶対に、許さねぇ...』


『やめろ!向井地!』


『ぅああああああああああああ!!!』


怒りに震え、
迫りくるミオンの拳を、
頬すれすれ、紙一重で、かわしながら、同時に、サドの拳が、ミオンの顔面を、カウンターで、捉えていた。
怒りで、我を忘れた
ミオンの身体は、開いたままの部室の入り口の扉を超え、室外まで、大きく、飛ばされていった。


しばらく経っても、戻ってこないので、三人が、部室を、出てみると、そこに、もう、ミオンの姿は、なかった。“階段”では、部員たちが、倒れているだけだった。

何か、嫌な胸騒ぎを感じ、
三人は、学校を飛び出し、
街中を捜しまわった。


そのとき。
サドたちの耳に
聞こえてきた音は──。とても、不吉なものだった。


ファンファンファン......


『まさか...』

音のする方角へ、
サドが、走る。

続いて、シブヤ、ブラックも走った。


そして。

『遅かった...か』

そこで
三人が見たものは、
警察車両(パトカー)に乗せられ、連行されていく向井地ミオンの姿だった。




それ以来、学園内で、彼女の姿を、見たものは、いない。