マジすか学園F☆#2ー7 | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

マジすか学園F☆#2ー7


大島優子とサド。


マジすか女学園の屋上を後にした二人。
病気になる前から、
変わることなく、前しか向かない優子は、
“目的地”へと無言で、足を進めていた。背中を守るように、サドが付き従う。
いつ、また発作が起きるかわからない。そして、そうなったとき、優子の身体(いのち)の保証はできない、と主治医は言っていた。このまま、行かせてしまって本当に良いのか。考えても、考えても、答えは出ない。

優子の『大掃除』という言葉が、サドの頭をめぐる。


優子さんの野望(ゆめ)─

初めて会ったときから、口にしていたこと─


どんな状況にあっても、前しか向かない。

身体は、決して、本調子といえないはずなのに。
優子の首すじには、まだ、肌寒い季節にも関わらず、油汗が滲んでいた。
それでも、止めても無駄なことは、百も承知だった。

その姿、久しぶりの制服を見て、
あの頃と、少しも変わってないな…そんな風にサドが、思っていると、

「サド…、いま、何考えてた?」


歩きながら、
突然、優子が、尋ねてきた。

サドは、平静を装うように、応える。


「昔のことを…、思い出してました」


「そうか…、わたしも─、お前と初めて会ったときのことを、思い出してた…、入学式の日のことを」


入学式直後。
学園最強の武闘派集団─
ラッパッパの先輩たちに図書室に呼び出された優子。

どんなに、打ちのめされ、
倒れても、倒れても、前だけを見据え、立ち向かっていった。

そのとき、
多勢に無勢の
ピンチを救ったのは、まだ、知り合って間もないサドだった。

(『助けてくれなんて…、言ってねーぞ…』)

(『別に助けに来たわけじゃない、こんなやり方が気に入らないだけだ』)

(『誰にも…、邪魔させねぇ…、わたしの…“ゆめ”は…』)


優子が懐かしむ。

「お前は、変わらないな。S(サディスト)のくせに、本当は優しいんだ。それに…」

振り返り、


「泣き虫だ」

いたずらっぽく言う。

「それは…、優子さんのせいですよ」

苦笑するサドに、

優子が、微笑む。

「お前は、輪廻とか、転生ってやつを信じるか?」

病に冒され、
死と隣り合わせの人生を歩む優子。

死後の世界などというものが、果たして本当に、存在するのだろうか。サドは考える。


「そうですね…、もし、本当に、生まれ変わりというものがあるとしたら──」


サドの瞳には、一点の曇りもない。


「──わたしは、また、マジ女に…、そして、ラッパッパに入りたいです」(優子さんと…)

優子は、瞳を閉じ、うなづく。満足そうに。


「わたしも…、
何回、生まれ変わっても、お前と一緒に、また、あの景色が見たいよ」

見上げる。空を。


「わたしの好きな、あの場所から…」

二人は現在(きょう)も、

未来(あす)も、

階段を
のぼり続ける。


のぼっているときは、けっして見ることのできない景色。

のぼり切ったとき、
のぼり切った者だけが、
初めて見ることのできる景色─


“てっぺん”─


その景色を、また、『二人』で見るために。