マジすか学園F☆#1ー10.5 | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

マジすか学園F☆#1ー10.5


三十分程前──


【エリアG】では、
ついに、チームホルモンの五人が、多勢のディーヴァ隊員たちによって、周りを完全に、とり囲まれるという、窮地に陥っていた。五十人は、いる。かなり、奮闘はしたものの、とうとう、彼女らも体力の限界にきていた。

五人は、背中合わせになり、お互い、支えないと立っていられないくらい疲弊していた。緑のジャージは、泥と血と汗にまみれていた。

「はぁ…、はぁ…、もう、一ヶ月分くらい、喧嘩した気がするぜ…」

ウナギが、陸にうちあげられた魚のように、あえぐ。

「はぁ…、こういう場面、なんて言うんだっけ?」

アキチャの表情にも、飽き飽きとした色がみえる。

「………ティームホルモン絶体絶命」

ムクチが、ぼそりとつぶやいた。


「その通りや!もう、観念せぇや!」「散々、引っかきまわしてくれたなぁ」「もう、お前らに未来はないで!」

凶器を掲げ、威嚇するディーヴァの隊員たち。余裕がうかがえる。

そんななか、勝利を確信した
『ディーヴァ』コールが、いきなり、沸き起こった。

「ディーヴァ!ディーヴァ!」
「ディーヴァ!ディーヴァ!」
「ディーヴァ!ディーヴァ!」



「うるせ────────ッ!」

ヲタが腹の底から叫ぶ。その声は、一瞬で、勝利のコールをかき消した。

「てめーら!いい加減にしやがれ!こっちはなぁ、こんなに人数少ないってのに、そっちは、何倍の人間がいやがると思ってんだ!卑怯だと思わねーのか!
それに、てめーらの頭(あたま)、総帥とかいうやつは、おもてにも出てこねー!いったい、何してやがんだ!正々堂々、勝負しろ!」


「ハッ!総帥が出てこられるまでもないわ」
「総帥は、うちらにしたら、もはや“神”やからな」「そうや、総帥は“絶対”なんや!」


まるで、新興宗教の信者のように、総帥を崇める隊員たち。何かに縛られているように。



「じゃあ、お前ら、その“総帥”のこと、どれだけ知ってるってんだ?」

横あいからの
バンジーの思いもよらない問いかけに、ディーヴァ隊員たちは、それぞれに顔を見合わせる。


「お前、知っとるか?」「いや、よう知らんわ」「まだ、会うたことないし…」

結果。
この多勢のなかで、
誰ひとり、総帥のことを詳しく知っているものはいなかった。


「どうやら、噂は本当らしいな。ディーヴァの総帥は、隊員(下っ端)はおろか、将軍にさえ、直接、顔を見せたことがないという。出身もわからなければ、名前すら不明だってな。いつも、どこにいるかもわからない。しかし、いや、それ故に、組織は、恐怖で縛られている」

規律は絶対。違反者には制裁が待っている。どこにも逃げ場はない。


「そんなん、どうでもいいやろ!」「ディーヴァを立ち上げたんは、総帥や!」「関西を、西日本を制覇したんは、総帥のおかげなんや!」「そうや!そうや!」

動揺を示すディーヴァに、

「へっ!もう、いいだろ!カモンカモンベイビーだぜ」

ヲタが無理を承知で、強気をみせる。

「待て、ここは、“あの作戦”でいこう」


バンジーが、先走りそうなヲタに向かって言う。


「なんだ?そんないい手あんのか?」

「こうなったら、……占いだ」


「は?」

目が点になるヲタ。

「占いだよ、ホルモン占い、……いつやるんだ?」


「いまでしょ!!!」

ウナギ、アキチャ、ムクチが、口を揃えた。


「いや、絶対、いまじゃねーだろ!それに、ホルモン占いって…?」


ヲタが、わけもわからず、慌てていると、


「何を、ゴチャゴチャ言うとるんや!」「もう、ええやろ!いてまえ!」「ぶっとばしたるわ!」


機先を削がれ、静観していた
ディーヴァの隊員たちも、とうとう、しびれを切らし、一気に襲いかかってきた。

身構えるチームホルモン。


その瞬間。


プルルルルル─


一斉に、ディーヴァの隊員たちが持つ携帯電話から、ある特定の着信音が鳴り響いた。メールの一斉送信の受信。攻撃の手が止まる。

「本部からや!」「作戦変更か!」「緊急招集やて!」「エリアKや!急げ!」「ちっ!こいつら、命拾いしたな!」

メールを確認した後、
それぞれ、捨て台詞を残しながら、あっという間に、ディーヴァ隊員たちは、蜂の子を散らすように、その場から姿を消してしまった。

ズルズルとすべり落ち、座り込む五人。

「ふぅ…、なんとか、助かったな。いまのうちに体力回復しておけ」

バンジーが、ためた息を吐く。時間を引き伸ばす作戦はかろうじて成功だったようだ。こんなところで、くたばってはいられない。

「やつら、一体、どうしたってんだ?」


「もしかして、前田が敵の本丸に突入したんじゃねぇか」


ウナギの質問に、アキチャが応えた。


「………エリアK」


ムクチがまた、ぼそりとつぶやく。


「どうやら…、そこに、前田が、いそうだな…、よし、おれたちも、エリアKに行くんだ!たとえ、足でまといになってもな!最後のちから、振り絞るぞ!」


ヲタが、最初に、立ち上がる。


「おお!!」

と、元気の良い声が響いた。


「なぁ、ひとつだけ、聞いてもいいか?」


ウナギが、立ち上がりつつ、ヲタに向かって、言う。


「なんだよ?」


「そのエリアKって、何処(どこ)にあるんだ?」