マジすか学園3☆#13ー2☆ | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

マジすか学園3☆#13ー2☆

「いらっしゃいませー」

張りのない声が店内から聞こえる。 ここは、場末のスーパーマーケット。近所にあ る大手のそれとは違い、品揃えも少なく、来店 客もまばらだった。 それに伴いレジカウンターもひとつしかない。
昼時の軽いラッシュも過ぎ、現在、清楚なパー トタイマーの少女がそつなく仕事をこなしてい た。若いのにとても手際よく、商品の値段を読 みとっては、かごからかごへ、ほとんど目にも とまらない動きで—。

「4433円になります」

愛想なく、その少女は常連客であるパンチパー マのおばさんに告げる。黒のスカジャンを羽織ったその少女の通り名はブ ラック。マジすか女学園ラッパッパ前四天王。 伝説と謳われた神の八人のうちの一柱(ひと り)だった。
と、そのとき。
入り口から、転がるようにはいって くる少女がいた。紺色のセーラー服にブラック とお揃いの十字架(クロス)のネックレスを揺 らしながら—。

「先輩!」

「阿部か…、前にも言ったが、職場には来る なと…」

「すいません!でも、緊急事態なんです!」

息を切らしてやってきた後輩の言葉に、緊張が走 るブラック。阿部マリアがその理由を語り出す。つ い先刻、起きた悲劇を—。

「シブヤが…」

「はい…、ボロボロにされて…、意識不明らし いです」

「あのシブヤが、たったひとりに、ボロボ ロに…、いったい誰が…?」

「相手は“神崩し”だとか言うモデル体型の女ら しいです。目撃したやつが言うには、耳に十字 のピアスをしてたとか」

「“神崩し”…だと?」

「ふざけてますよね…、何者なんでしょう?」

「……、わかった…、後で合流しよう…、もうすぐ交代の時間だ…、
いいか、阿部…、もし、そいつと出会った としても、決して、闘り合おうとするな…、 居場所を見つけたら、すぐ、わたしに知らせ ろ、絶対に勝手な真似はするな」

「…………、はい…、わかりました」

深刻そうなブラックの物言いに、気圧されるよ うに、阿部はうなづいた。



数分後—。

苛立ちを隠しきれないまま、早く交代の時間が来ないかと、レジカウンター内 で、ブラックが店内の壁掛け時計を見ていたと き—。

入り口の自動ドアが開き、店内に来客を示す音 楽が鳴り響いた。 それに合わせ、半ば条件反射で、店員たちの接 客用語が飛び交う。

「いらっしゃいませー」

ブラックも流れ作業のように、うわの空で、口 を開いた。

すると—。

「こんにちは」

突然、ブラックの前に、とても細くスラッとしたモデル並み の体型の少女があらわれた。買い物に来た様子 ではない。少女の耳に輝く十字架(クロス)の シルバーピアスに気づき、 ブラックは表情を変えずに、言う。

「買う気がないのなら、表で待ってい ろ…」

その言葉に、少女ー光宗カヲルが微笑む。

「“喧嘩”を買いに来ました、と言った ら?」

カヲルはおもむろに右手を掲げる。手には、阿部が身につ けていた十字架(クロス)のネックレスがあっ た。 直後。 何かが交錯する。 冷静さを保ったまま、ブラックが、右手を掲げ た。その手には、カヲルの手から奪い返した ネックレスがあった。

「ちょうどよかったな…、いまなら、激安だ」

ふつふつと沸き上がるブラックの業火のような怒りを、涼しい笑顔でカヲルは受け止めていた。