マジすか学園3☆#10ー6☆
前田が、城を倒し、消息を経ってから、すでに、かなりの時間が経過しようとしていた。
高くのぼった陽の光を、灰色の雲が覆い隠す。
廃墟のような街(エリア)を血眼になって捜索し続けているディーヴァの隊員たち。総帥からすべての隊員に発せられた指令ー『前田を潰せ!』
知らないところで賞金首とされてしまった前田。多額の報奨金に、目の色を変える隊員たち。さらに、直属の将軍に叱咤され、死に物狂いの必死さも上塗りされていた。
「前田、おったか?」「こっちにはおらんかったで!」「どこ行ったんや?」「早よ、捜せ!」
大通りを、多数の隊員たちが駆け抜けていく。
そんな狂騒に紛れ
ビルの陰から、通りに向かって、二人分の視線が注がれていた。
変わった格好をした少女たち。
「どうやら、六本木の魔女の言った通り、みたいだねぇ」
「やっぱり、前田は、大阪に乗り込んできてたんですね。なんだか、追われてるようですが」
「相も変わらず、無茶ばかりしやがる。わたしたちを差し置いて」
苦虫を噛み潰したような表情をみせる姉御肌の少女。
「前田も心配ですが、あいつら、大丈夫ですかねー?」
“あいつら”とは、一緒に大阪までやって来た、いつものメンバーたち。情報交換を済ませ、いま現在、全員手分けをし、前田を捜していた。
「大丈夫さ、きっと。前田を連れて、生きて、東京に帰るんだ、みんなでな…、それが、うちらにとっての…ラッパッパ入部試験みたいなもんだからね」
「そうですね。まずは、一刻も早く、出来れば敵に見つからずに、前田の無事を確認し、身柄を保護、その上で全員、すぐに合流すること。圧倒的な戦力差。いつディーヴァに襲われてもおかしくありません。本来、兵力は分散しないほうが得策ですから。状況によっては…」
「相変わらず、解説が多いんだよ。敵に見つかったら、ぶっ倒せばいい。とにかく、これだけは言っておく。絶対、死ぬんじゃねーぞ」
「お互いに」
顔を見合わせる
二人の少女に漂う、相当の覚悟。
血の匂い漂う“エリア”
そんな二人の背中に忍び寄る影。
「おい、こんなとこで何しとるんや?」
ディーヴァの隊員がひとり、怪しい二人組に声をかけた。右手の鉄パイプを軽々、肩に載せている。
“エリア”内では、ディーヴァ以外の人間は、すべて敵とみなされる。ましてや、二人の格好は怪しすぎた。
振り向いた姿を見て、さらに怪しさが増幅された。
「なんやねん!?その顔は?」
二人の少女の顔には、不思議なメイクが施されていた。
「あれあれー?まさか、お忘れじゃないでしょうねー?」
「姉貴!『お忘れ』というか、初対面ですし、知らないと思いますよ!うちら、前田やアンダーガールズと違って、全国区じゃないですし」
「うるせーよ…、じゃあ、どうする?こいつら(ディーヴァ)ぶっ倒して、名前、売っちゃう?」
「売ってほしいでーす!」
その返答に
怪しい少女の片割れは、頭をゆっくりと回し、両掌を広げ、斜に構える。鉄パイプを振り上げ、襲いかかってくる隊員に、その広げた右掌を、瞬時に打ち込んだ。
強烈な掌底突き。
一撃のもと、苦悶の表情でうずくまる隊員は、息絶える寸前、仲間に危険を知らせるための警笛を吹き鳴らした。
そこは
ビルとビルに挟まれた空間。二人の少女の前後を塞ぐように二十人近い隊員たちが殺到してきた。
「どうしたんや!?」「なんや、こいつら?」「お前ら、いったい、何モンや?」
怪しげな少女たちは、笑みをもらし、まわりを見渡す。ヤンキーの血が騒ぐ。ひるまない。
「姉貴、とりあえず、名乗っておきますか?」
「そうだな」
二人は胸を張り、声を揃えて、言い放った。お約束の台詞をー。
「歌舞伎シスターズ、参上!」
怪しげな少女たちー歌舞伎シスターズの二人が、
大阪に舞い降りた。
高くのぼった陽の光を、灰色の雲が覆い隠す。
廃墟のような街(エリア)を血眼になって捜索し続けているディーヴァの隊員たち。総帥からすべての隊員に発せられた指令ー『前田を潰せ!』
知らないところで賞金首とされてしまった前田。多額の報奨金に、目の色を変える隊員たち。さらに、直属の将軍に叱咤され、死に物狂いの必死さも上塗りされていた。
「前田、おったか?」「こっちにはおらんかったで!」「どこ行ったんや?」「早よ、捜せ!」
大通りを、多数の隊員たちが駆け抜けていく。
そんな狂騒に紛れ
ビルの陰から、通りに向かって、二人分の視線が注がれていた。
変わった格好をした少女たち。
「どうやら、六本木の魔女の言った通り、みたいだねぇ」
「やっぱり、前田は、大阪に乗り込んできてたんですね。なんだか、追われてるようですが」
「相も変わらず、無茶ばかりしやがる。わたしたちを差し置いて」
苦虫を噛み潰したような表情をみせる姉御肌の少女。
「前田も心配ですが、あいつら、大丈夫ですかねー?」
“あいつら”とは、一緒に大阪までやって来た、いつものメンバーたち。情報交換を済ませ、いま現在、全員手分けをし、前田を捜していた。
「大丈夫さ、きっと。前田を連れて、生きて、東京に帰るんだ、みんなでな…、それが、うちらにとっての…ラッパッパ入部試験みたいなもんだからね」
「そうですね。まずは、一刻も早く、出来れば敵に見つからずに、前田の無事を確認し、身柄を保護、その上で全員、すぐに合流すること。圧倒的な戦力差。いつディーヴァに襲われてもおかしくありません。本来、兵力は分散しないほうが得策ですから。状況によっては…」
「相変わらず、解説が多いんだよ。敵に見つかったら、ぶっ倒せばいい。とにかく、これだけは言っておく。絶対、死ぬんじゃねーぞ」
「お互いに」
顔を見合わせる
二人の少女に漂う、相当の覚悟。
血の匂い漂う“エリア”
そんな二人の背中に忍び寄る影。
「おい、こんなとこで何しとるんや?」
ディーヴァの隊員がひとり、怪しい二人組に声をかけた。右手の鉄パイプを軽々、肩に載せている。
“エリア”内では、ディーヴァ以外の人間は、すべて敵とみなされる。ましてや、二人の格好は怪しすぎた。
振り向いた姿を見て、さらに怪しさが増幅された。
「なんやねん!?その顔は?」
二人の少女の顔には、不思議なメイクが施されていた。
「あれあれー?まさか、お忘れじゃないでしょうねー?」
「姉貴!『お忘れ』というか、初対面ですし、知らないと思いますよ!うちら、前田やアンダーガールズと違って、全国区じゃないですし」
「うるせーよ…、じゃあ、どうする?こいつら(ディーヴァ)ぶっ倒して、名前、売っちゃう?」
「売ってほしいでーす!」
その返答に
怪しい少女の片割れは、頭をゆっくりと回し、両掌を広げ、斜に構える。鉄パイプを振り上げ、襲いかかってくる隊員に、その広げた右掌を、瞬時に打ち込んだ。
強烈な掌底突き。
一撃のもと、苦悶の表情でうずくまる隊員は、息絶える寸前、仲間に危険を知らせるための警笛を吹き鳴らした。
そこは
ビルとビルに挟まれた空間。二人の少女の前後を塞ぐように二十人近い隊員たちが殺到してきた。
「どうしたんや!?」「なんや、こいつら?」「お前ら、いったい、何モンや?」
怪しげな少女たちは、笑みをもらし、まわりを見渡す。ヤンキーの血が騒ぐ。ひるまない。
「姉貴、とりあえず、名乗っておきますか?」
「そうだな」
二人は胸を張り、声を揃えて、言い放った。お約束の台詞をー。
「歌舞伎シスターズ、参上!」
怪しげな少女たちー歌舞伎シスターズの二人が、
大阪に舞い降りた。