マジすか学園3☆#9ー9☆
東京ー
“兆し”は、あったんだよな…
今日は寝覚めは悪いし、靴の紐は切れるし、霊柩車は通るし、黒猫には横切られるし…
おれは、迷信にこだわるほうなんだよ…
あげくに、こんな戦闘機械みたいなやつと闘うことになるなんて…
こいつ、何で汗ひとつかかねーんだよ、ほんとに人間なのか?
おれも、マナツも汗だくだってのに…
なんて正確な動きなんだ…
ひとの弱点ばかり狙いやがって…
イヤなやつだ…
もう、顎がボロボロで文句のひとつも言えねーじゃねーか…
顎だけじゃなく、全身もか…
マナツ、そんな悲しい顔するなよ…
おれは、お前たちやマジ女のやつらに出会えてよかったよ…
闘う意味を知ることが出来た…
だから…
あとは、頼んだぜ…
「アイリ!」
マナツは、アイリの眼差しが、“サヨナラ”と告げたような気がして、思わず、声をあげた。
まったく、防御のことなど考えずに、アイリは、矢場久根死天王ーオメガに突進していった。
獅子の咆哮が、聞こえた気がした。
オメガは、アイリの突進を冷静に計算し、かわす。
かわした筈だったが、アイリの拳は、オメガの顔面をかすめていった。
喧嘩に勝つ方程式なんかないんだ、と言わんばかりにー。
アイリは、そのまま、倒れこみ、ちから尽きた。
その顔には悲壮感はなく、何故か、笑顔が浮かんでいた。
(おれは、迷信にこだわるほうなんだよ…)
アイリのそばには、四つ葉のクローバーが、風に揺れていた。