マジすか学園3☆#9ー1☆ | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

マジすか学園3☆#9ー1☆


大阪ー

雑然とした雰囲気のなか、そこに住む人々は、とてもエネルギッシュで明るい。熱気に溢れた街。

その街を
ひとり歩く紺色のセーラー服の少女。髪型はストレートのショートボブ。一見、アイドルのような顔だちだが、つぶらな瞳の奥が暗い。

少女は、大通りに背を向け、人気のないほうへ、どんどん歩いていく。

明るい街も、

一歩、裏へまわれば変わるもの。

その区域では、盗み、恐喝、暴行といった犯罪が日常的に行われている。警察関係も手がまわらず、半ば容認せざるを得ない状態となっていた。
故に、一般人が足を踏み入れることは、ほとんどない。

日本のスラムともゴーストタウンとも呼ばれる地。

光と陰。光があれば陰がある。なまじ、光が強ければ強いほど、陰も暗く濃くなっていくもの。


セーラー服の少女は、その危険な陰に、足を踏み入れた。

廃墟のような高層ビルに囲まれ、午前中にもかかわらず、通りには光がほとんど射さない。

ビルの隙間から、野良犬が、顔を出し、表通りを横切る。何かに怯えるかのようにー。

すると、近くの路地裏から、入り乱れた罵声と怒声が、聞こえてきた。争っている雰囲気。

バタバタと、いくつかの足音が、表通りにいるセーラー服の少女の方に近づいてくる。


「待てや!コラァ!」「待たんかい!ワレェ!」

誰かを追っているような声。

とー

突然
路地裏から、

「ニャー!」

と、身軽さを発揮し、真っ白な制服の少女が、
セーラー服の少女の懐に飛び込んできた。まさしく、ネコのような少女だった。かわいらしい顔。長く黒い艶のある髪は血統書付きの毛並みの良さを思わせた。
真っ白な制服は、大阪でも有名な、お嬢様学校のものだった。
愛くるしい笑顔を見せる。

「助けてニャン」


「えっ!?」


戸惑うセーラー服の少女の周りを、素早く取り囲む追っ手たち。


「お前も仲間やな!?」「ディーヴァに逆らうんか?」「余所(よそ)モンに、ディーヴァの恐ろしさ教えたるわ!」



ディーヴァの特攻服を身につけた少女三人は、組織の構成員たちだった。好戦的。ターゲットを、セーラー服の少女に、変更する。

いつの間にか、ネコのような少女は、その場から、煙のように消えていたためだ。


セーラー服の少女は、か弱そうに見えるが、こういうことには慣れている様子で、物怖じすることなく、三人を眺めやった。


三人のうち、いちばん大柄なひとりが、余裕たっぷりに、セーラー服の少女に殴りかかる。

紙一重でかわされ、バランスを崩すディーヴァの隊員。

続いて
残りのふたりも、同時に殴りかかったが、風を相手にしているかのように、つかみどころのないセーラー服の少女に、翻弄され続けた。



「なんや、情けないなぁ、お前ら…、遊ばれとるやないか」


「あっ!上西さん!」


銀灰色(グレイ)の特攻服の少女が、路地裏から姿をあらわした。ディーヴァ十二将のひとりー
上西ケイ。大きな、くっきりとした瞳。

指にきらめく銀色のネイル。

上西は、セーラー服の少女を見て、驚く。


「こいつ…、あの…前田敦子やないか…」


髪を短くし、メガネをかけていなかったが、上西にはすぐにわかった。

セーラー服の少女が、あの前田敦子だということをー。

前田は、鋭い目つきで、睨み返す。


「キノハルを倒したらしいやないか…、他にも将軍やら隊員らを痛めつけてくれたそうやな…、それが、そっちからわざわざ来てくれるとはな…、手間が省けたわ!生きて、大阪から出れると思うなや!」


「ディーヴァの総帥は…、どこにいる?」


「知らんわ!
さあ、
こってりやられたいか、あっさりやられたいか、どっちか選べや!」


上西の爪が、きらめいた。

その刹那ー

「やめとき…、うちがやるわ…」

上西の後ろから、またしても、将軍格の銀灰色(グレイ)の特攻服の少女が姿を見せたかと思うと、いきなり、前田に襲いかかった。


虚を突かれた前田は、腹部に左拳をくらい、身体が折れ曲がったところに、さらに右の拳を顔面にくらい、後方に吹き飛ばされた。


なんとか、受け身をとり
左袖で、口許を拭い、殴った相手を見上げる前田。凛とした佇まいの少女が見下ろしている。能面のように表情を変えないその少女に、前田は、思わず目を瞠る。


「前田…、すぐに東京に帰るんや…、さもなくば、殺す」

その声はー


「どうして…?」


その姿はー



紛れもなく、前田のよく知る人物ー


同じ高校に通い、一緒に闘った仲間ー


関西弁の少女

山本サヤカに間違いなかった。