マジすか学園3☆#7ー8☆
校庭の中央ー
マジ女の“てっぺん”前田敦子とディーヴァ十二将軍“壱ノ将”木下ハルナ。
両軍
絶対的エース同士の闘いが始まった。
前田の拳は、空を切り裂く。迅い。
キノハルは、それを紙一重でかわしていく。しかし、空気中に生じる真空により、切れる頬。
「これが、“前田”か…、やっぱり、思った通りや…、わくわくするわ!」
笑いながら、拳を返していくキノハル。同じくらい迅い。前田も、かわす。頬が熱く、裂ける。
互角の立ち上がり。早くも朱に染まるふたり。
(強い…)
戦慄をおぼえる前田。
キノハルの下段の蹴りが、前田の左足を痛めつける。骨が軋む。受け方を間違えると、簡単にへし折られてしまいそうなほど、キレがある上に、重い。
前田の俊敏な動きは制限されると同時に、下半身のちからが弱まり、攻撃力が軽減してしまっていた。
足取りが重くなる。動きが鈍い。
キノハルの拳が、確実に当たり始める。
「やっぱり、まだ、本調子じゃなかったんだよ…まる二日…、いや、せめて一日は休ませてあげたかった…」
「あぁ…、でも、前田さんは、マジ女の危機を感じとっちまった…いつまでも、寝ちゃ…いられなかったんだろ…」
スズランとミナも不安そうに闘いを見つめていた。烈しい闘いは、なおも続く。
「キノハルの闘い方は、どこか鬼気迫るものを感じるよ…後先考えてないっていうか…」
「勝てるかな…、前田さん、…イテっ!グーで殴るなよ!」
「バカ!勝つに決まってるよ!前田さんが、負けるわけない!絶対に!いつだって、わたしたちに見せてくれたじゃないか!決して折れることのない、不屈の魂ってやつを!」
「そうだったな…、
いけー!前田さん!負けるなー!」
前田が痛めた左足を軸に、右足で蹴りを放つ。キノハルが鼻先でかわす。
背中をみせ回転する前田。
左まわし蹴りが、キノハルの側頭部を襲った。
キノハルは、弾かれるように吹き飛び、倒れこむ。
前田の蹴りも、鋭い。
「これやで…」
笑いながら、立ち上がる。嬉しそうにー。
口の端から流れる細い血をぬぐう。
(…それでこそ、うちが、最後に闘うと決めた相手や…、やっと、全力出せる相手、見つけたんや)
青い空に、稲光が鳴り響いた。
キノハルの表情から笑いが消える。胸に秘めたる思い。
急激に大人びた雰囲気が漂う。
「前田!うちの全力(いのち)、受けとめれるもんなら、受けとめてみろや!」