マジすか学園3☆#3ー3☆
「なんのことだ?」
瀕死のシブヤの呟きに、アキが反応を示した。
「はぁ…、はぁ…、アヴリル…ラヴィーン…、だよ…」
シブヤが、痛みに耐え、ゆっくり立ち上がる。つらそうに…。それでも腕を上げ、構える。
何かを口ずさみ、小刻みに、全身でリズムを取り始めた。
「Come on!(来いよ!)」
挑発的なシブヤに
アキが、とどめとばかりに鞭を振る。
「なっ!?」
鞭が、シブヤをするりとすり抜けた。驚くアキ。
再び、何かの間違いかと、鞭を振るう。
またしても、シブヤをすり抜け、コンクリートの地面を叩く。パパンと。
悪い夢でも見ているようだ。目の前にいるのに、鞭が…、当たらない。今まで信じていた鞭が…。
何度も夢中で、鞭を振るアキ。息が切れるほど。
「はっ…はっ…、はぁ…」
しかし、すべて、すり抜ける。
ニヤリと、あひる口から、八重歯がのぞくシブヤ。
「いいリズムだ…」
シブヤは、アキの腕の動きから、鞭が到達するまでのテンポ、リズムを読み取ったのだ。それが、アヴリルラヴィーンの『WHAT THE HELL』
そして、無秩序な鞭の攻撃をかいくぐり、踊るような軽いフットワークで、アキの懐に飛び込み、右の拳を打ちぬいた。
吹き飛ぶアキ。
「ぐはっ!」
屈辱感を味わいながら倒れ込む。
すぐさま、立ち上がり
「くそっ!わたしが…、ラッパッパの四天王で一番弱いお前に負けるはずがない!何が史上最強だ!?
何が伝説のラッパッパだ!カビくせーんだよ!」
アキの鞭が、地に転がる空き瓶を巻き取った。それを、そのまま、シブヤの頭にぶつける。
ガシャン!
シブヤの額で、空き瓶が破裂する。滴る赤い血。
シブヤは、無表情のまま、一歩、また一歩、アキのほうに歩み出した。
死ぬことなんか…怖くない…
本当に怖いのは…
“あのひと”を、ふたたび、失うこと…
「“あのひと”は…、決して、ひとに順番をつけるひとじゃなかった」
(『おめぇは、強い』)
「“あのひと”に偏見なんてもんは無(ね)ぇ…誰とでも、どんなやつとも、すぐに親しくなる…。懐に、スッと入ってくるんだよな…」
(『なんだ、おめぇ、ダンス上手いじゃねーか!』)
「“あのひと”は、太陽みたいなんだ。みんなが、そのぬくもりを求めるように集まってくる。自然と…」
(『おめぇ、ほんっと渋谷系好きだよなー』)
「“あのひと”がいたから、バカでもいいんだなって思えるようになった…バカはバカなりに、いろんなもん背負って生きていくってことを、教えてくれた…」
(『おめぇは、今日から…、シブヤだ』)
「長いトンネルを抜けた気分だった…おれにも、存在する価値を教えてくれた…」
(『おめぇらは、家族だ!』)
「そんな、“あのひと”が…、死んだと思ってた“あのひと”が生きてた…。まだ…、まだ、おれは、何にも返してねーんだよ!おれは…、おれたちは、あのひとのためなら、いつだって、命捨てれるんだよ!マジなんだよ!」
シブヤの迫力に気圧されて、一歩も動けないアキ。シブヤが目の前まで来ていた。無表情の瞳の奥に、噛みつかんばかりの烈しさ。
「“あのひと”は…どこだ?」
「ヒィ!あ…、あ、R11倉庫…」
ガツッ!
シブヤの頭突き。
アキは、崩れるように、しゃがみこみ、頭から、後ろに倒れこんだ。
「お前も、もっと早く、“あのひと”に出会ってればな…」
シブヤが、無表情のまま、見下ろす。
パン!
そのとき
遠くで、乾いた銃声が聞こえた。
シブヤは、わき目もふらず、駆け出していた。胸が騒ぐ。
瀕死のシブヤの呟きに、アキが反応を示した。
「はぁ…、はぁ…、アヴリル…ラヴィーン…、だよ…」
シブヤが、痛みに耐え、ゆっくり立ち上がる。つらそうに…。それでも腕を上げ、構える。
何かを口ずさみ、小刻みに、全身でリズムを取り始めた。
「Come on!(来いよ!)」
挑発的なシブヤに
アキが、とどめとばかりに鞭を振る。
「なっ!?」
鞭が、シブヤをするりとすり抜けた。驚くアキ。
再び、何かの間違いかと、鞭を振るう。
またしても、シブヤをすり抜け、コンクリートの地面を叩く。パパンと。
悪い夢でも見ているようだ。目の前にいるのに、鞭が…、当たらない。今まで信じていた鞭が…。
何度も夢中で、鞭を振るアキ。息が切れるほど。
「はっ…はっ…、はぁ…」
しかし、すべて、すり抜ける。
ニヤリと、あひる口から、八重歯がのぞくシブヤ。
「いいリズムだ…」
シブヤは、アキの腕の動きから、鞭が到達するまでのテンポ、リズムを読み取ったのだ。それが、アヴリルラヴィーンの『WHAT THE HELL』
そして、無秩序な鞭の攻撃をかいくぐり、踊るような軽いフットワークで、アキの懐に飛び込み、右の拳を打ちぬいた。
吹き飛ぶアキ。
「ぐはっ!」
屈辱感を味わいながら倒れ込む。
すぐさま、立ち上がり
「くそっ!わたしが…、ラッパッパの四天王で一番弱いお前に負けるはずがない!何が史上最強だ!?
何が伝説のラッパッパだ!カビくせーんだよ!」
アキの鞭が、地に転がる空き瓶を巻き取った。それを、そのまま、シブヤの頭にぶつける。
ガシャン!
シブヤの額で、空き瓶が破裂する。滴る赤い血。
シブヤは、無表情のまま、一歩、また一歩、アキのほうに歩み出した。
死ぬことなんか…怖くない…
本当に怖いのは…
“あのひと”を、ふたたび、失うこと…
「“あのひと”は…、決して、ひとに順番をつけるひとじゃなかった」
(『おめぇは、強い』)
「“あのひと”に偏見なんてもんは無(ね)ぇ…誰とでも、どんなやつとも、すぐに親しくなる…。懐に、スッと入ってくるんだよな…」
(『なんだ、おめぇ、ダンス上手いじゃねーか!』)
「“あのひと”は、太陽みたいなんだ。みんなが、そのぬくもりを求めるように集まってくる。自然と…」
(『おめぇ、ほんっと渋谷系好きだよなー』)
「“あのひと”がいたから、バカでもいいんだなって思えるようになった…バカはバカなりに、いろんなもん背負って生きていくってことを、教えてくれた…」
(『おめぇは、今日から…、シブヤだ』)
「長いトンネルを抜けた気分だった…おれにも、存在する価値を教えてくれた…」
(『おめぇらは、家族だ!』)
「そんな、“あのひと”が…、死んだと思ってた“あのひと”が生きてた…。まだ…、まだ、おれは、何にも返してねーんだよ!おれは…、おれたちは、あのひとのためなら、いつだって、命捨てれるんだよ!マジなんだよ!」
シブヤの迫力に気圧されて、一歩も動けないアキ。シブヤが目の前まで来ていた。無表情の瞳の奥に、噛みつかんばかりの烈しさ。
「“あのひと”は…どこだ?」
「ヒィ!あ…、あ、R11倉庫…」
ガツッ!
シブヤの頭突き。
アキは、崩れるように、しゃがみこみ、頭から、後ろに倒れこんだ。
「お前も、もっと早く、“あのひと”に出会ってればな…」
シブヤが、無表情のまま、見下ろす。
パン!
そのとき
遠くで、乾いた銃声が聞こえた。
シブヤは、わき目もふらず、駆け出していた。胸が騒ぐ。