マジすか学園3☆#3ー3☆ | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

マジすか学園3☆#3ー3☆

「なんのことだ?」

瀕死のシブヤの呟きに、アキが反応を示した。

「はぁ…、はぁ…、アヴリル…ラヴィーン…、だよ…」

シブヤが、痛みに耐え、ゆっくり立ち上がる。つらそうに…。それでも腕を上げ、構える。
何かを口ずさみ、小刻みに、全身でリズムを取り始めた。


「Come on!(来いよ!)」


挑発的なシブヤに
アキが、とどめとばかりに鞭を振る。



「なっ!?」

鞭が、シブヤをするりとすり抜けた。驚くアキ。

再び、何かの間違いかと、鞭を振るう。
またしても、シブヤをすり抜け、コンクリートの地面を叩く。パパンと。

悪い夢でも見ているようだ。目の前にいるのに、鞭が…、当たらない。今まで信じていた鞭が…。

何度も夢中で、鞭を振るアキ。息が切れるほど。
「はっ…はっ…、はぁ…」

しかし、すべて、すり抜ける。

ニヤリと、あひる口から、八重歯がのぞくシブヤ。

「いいリズムだ…」

シブヤは、アキの腕の動きから、鞭が到達するまでのテンポ、リズムを読み取ったのだ。それが、アヴリルラヴィーンの『WHAT THE HELL』


そして、無秩序な鞭の攻撃をかいくぐり、踊るような軽いフットワークで、アキの懐に飛び込み、右の拳を打ちぬいた。

吹き飛ぶアキ。

「ぐはっ!」

屈辱感を味わいながら倒れ込む。

すぐさま、立ち上がり

「くそっ!わたしが…、ラッパッパの四天王で一番弱いお前に負けるはずがない!何が史上最強だ!?
何が伝説のラッパッパだ!カビくせーんだよ!」


アキの鞭が、地に転がる空き瓶を巻き取った。それを、そのまま、シブヤの頭にぶつける。


ガシャン!

シブヤの額で、空き瓶が破裂する。滴る赤い血。

シブヤは、無表情のまま、一歩、また一歩、アキのほうに歩み出した。

死ぬことなんか…怖くない…
本当に怖いのは…

“あのひと”を、ふたたび、失うこと…


「“あのひと”は…、決して、ひとに順番をつけるひとじゃなかった」


(『おめぇは、強い』)


「“あのひと”に偏見なんてもんは無(ね)ぇ…誰とでも、どんなやつとも、すぐに親しくなる…。懐に、スッと入ってくるんだよな…」


(『なんだ、おめぇ、ダンス上手いじゃねーか!』)


「“あのひと”は、太陽みたいなんだ。みんなが、そのぬくもりを求めるように集まってくる。自然と…」


(『おめぇ、ほんっと渋谷系好きだよなー』)


「“あのひと”がいたから、バカでもいいんだなって思えるようになった…バカはバカなりに、いろんなもん背負って生きていくってことを、教えてくれた…」


(『おめぇは、今日から…、シブヤだ』)


「長いトンネルを抜けた気分だった…おれにも、存在する価値を教えてくれた…」


(『おめぇらは、家族だ!』)


「そんな、“あのひと”が…、死んだと思ってた“あのひと”が生きてた…。まだ…、まだ、おれは、何にも返してねーんだよ!おれは…、おれたちは、あのひとのためなら、いつだって、命捨てれるんだよ!マジなんだよ!」


シブヤの迫力に気圧されて、一歩も動けないアキ。シブヤが目の前まで来ていた。無表情の瞳の奥に、噛みつかんばかりの烈しさ。


「“あのひと”は…どこだ?」


「ヒィ!あ…、あ、R11倉庫…」


ガツッ!

シブヤの頭突き。

アキは、崩れるように、しゃがみこみ、頭から、後ろに倒れこんだ。


「お前も、もっと早く、“あのひと”に出会ってればな…」

シブヤが、無表情のまま、見下ろす。



パン!

そのとき
遠くで、乾いた銃声が聞こえた。



シブヤは、わき目もふらず、駆け出していた。胸が騒ぐ。