#2 | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

#2

「ともみ!あすか!」

大歌舞伎、小歌舞伎と呼ばれる歌舞伎シスターズの二人が、駆けつけてきたのだ。

「前田!大丈夫かよ?3年になって、クラスは一緒になれなかったけど、あたしら前田四天王だぜ」
「あとはまかせてよねー」

二人は、そう言うと、アンダーガールズの残党に向き直る。大歌舞伎が仕掛ける。彼女の得意技である掌底が、ものの見事にアンダーガールズの顎に決まり、次々と倒れていく。

「とうとう出ちまったか。姉貴の必殺技。掌底突き。拳ではなく、手のひらの下部、その硬い部分で相手に打撃を与えることにより…」

「おい、解説はいらねーよ」

小歌舞伎のいつもの解説が終わる前に、前田と歌舞伎シスターズ以外、この場に立っている者はいなくなっていた。

「さすが姉貴」

「ありがとう。二人とも」

礼を言う前田。

「だるまから連絡があってね。心配で来てみたら、この有り様。おっと、だるまは大丈夫かよ?」
「姉貴ー。大丈夫みたいっす。分厚い脂肪のおかげで。一応、病院連れていきますかー」

「タフさ加減は四天王一だな」

二人のやりとりを聞き、前田は、ほっと胸をなで下ろした。

小歌舞伎が、だるまを持ち上げようとしていた。
「こいつ、重っ」

そこへ、前田が近づく。

「わたしに…わたしに担がせて」

そう言って、前田は、だるまの巨体を背に負い歩き始めた。

「すんまへん…敦ねえ」
だるまが意識を取り戻した。

「大丈夫ですよ」

微笑む前田。

「あ、そうや。ひとつ忘れてましたわー」

だるまは、前田の背中で何やらごそごそしたかと思うと、胸元から何かをとりだした。

前田の肩越しに、手羽先が差し出される。前田は、苦笑しつつもその手羽先に口を近づけ、一口食べた。

そして、だるまも手羽先にかじりつき言った。

「勝利の手羽先やあ」

後ろからついてきている歌舞伎シスターズの二人も苦笑しつつ、その光景を眺めていた。