#2 | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

#2

その日、めずらしく学ランは、学園に姿を見せなかった。前田やだるまが連絡を試みるも、何の音沙汰もなかった。

「気になりますねえ、敦ねえ」

前田とだるまが、下校している。

「昨日から、敦ねえ、サド、チームホルモン、学ランまで……」
苦々しく、だるまがつぶやく。

「まだ、わかりませんよ。学ランは」

希望的観測かもしれないということは、前田にもわかっていた。

とりあえず、連絡がつかないのはおかしいということで、二人は、学ランの家に向かうことにした。


学ランの父は、一流企業の重役に就いているということもあり、高級マンションの一室に、学ランは父と母と住んでいた。
初めて、訪れた二人は、そのたたずまいに驚く。

セキュリティーは万全で、入り口はオートロックなので、前田は、インターフォンを押してみた。
ほどなく、学ランの母と思われる人物が、応答した。

「はじめまして。さえさんの同級生の前田と言います」

「そうですかー。あの子、きのうから、帰ってないんですよー。まあ、よくあることですので」

ほほほ、と上品そうに笑う母。

「わかりました。ありがとうございます」

前田は、帰ろうとする。
だるまは、インターフォンに食い下がる。

「あんた、母親なら心配やないんですかい!連絡とれへんのですよ!」

前田は、だるまをインターフォンから、ひきはがす。だるまがよろけた。

「何かある」

前田は、眼鏡の端を、指でついと持ち上げた。



高級マンションの一室で、学ランの母は、深いためいきをついて言った。
「これでいいのよ、さえ」

部屋の隅には、学ランの姿があった。