水面下で仮想身内に隠された事件 | これでいいのか!世の中に突っ込みをいれよう

水面下で仮想身内に隠された事件

「尼崎連続変死事件」はなぜ見過ごされ続けたのか


成24年に最も世間を震撼(しんかん)させた事件が兵庫県尼崎市の連続変死事件だ。10月に民家床下で3遺体が見つかってから、角田(すみだ)美代子容疑者(64)=殺人容疑などで逮捕、自殺=の周辺で行方不明者が続出していたことが表面化した。家族に入り込んで暴力で支配していくという奇々怪々な事件は、尼崎や高松など広範囲を舞台に四半世紀にわたって続いたが、警察は事件の兆候に気付けなかった。その背景には「民事不介入」の意識から抜けきれない警察と、「警察は本当に助けてくれるのか」という住民の不信感も垣間見える。

◆著名なクレーマー

 「あいさつもできんのか!」

 狭いエレベーター内に殺気を含んだ怒声が響いた。美代子容疑者のけんまくに、乗り合わせた住民は戸惑うばかりだった。

 尼崎市の8階建て分譲マンション。約10年前から最上階の一室に住んでいた美代子容疑者らは、建物内や近くの商店街で有名な「クレーマー」だった。

 誰もが忌み嫌っていた。そんな存在の美代子容疑者らとのトラブルに巻き込まれないため住民がとる手段は、ただ関わらないようにするのみ。当然、不審な点があっても警察に通報する人はいなかった。

 兵庫県警によると、美代子容疑者らはマンションに転居して以降、周囲と数々のトラブルを起こしながら、警察署への通報や相談は「なかった」という。

 結局、異様な集団の存在を把握できないまま、マンションの室内やバルコニーに設けられた監禁小屋では男女5人が命を落としたとされる。

 ◆繰り返される悲劇

 一連の事件のそもそもの始まりは、美代子容疑者の知人女性が「殺害され、尼崎市の海に遺棄された」との証言がある約25年前にさかのぼる。

 以降、美代子容疑者は、養子縁組を利用し、義妹の角田三枝子容疑者(59)=殺人容疑などで逮捕=や義理のいとこの李正則容疑者(38)=同=らと疑似家族を作り上げた。

 些細(ささい)なことに言いがかりをつけて相手の家に乗り込み、時には家族間での暴力を強制する一方、一部の家族だけをかわいがる。美代子容疑者は疑似家族を引き連れ、「アメとムチ」を巧みに使い分ける手法で、さまざまな家族の財産をむしり取っていった。

 “美代子容疑者ファミリー”によって離散に追い込まれたのは、判明しているだけで4家族にも上る。

 平成23年11月に尼崎市内の貸倉庫で、ドラム缶にコンクリート詰めにされた状態で見つかった大江和子さん=(66)=一家の場合、きっかけは大江さんの次女(42)の元夫(43)が、勤務先の鉄道会社で、美代子容疑者からのクレームを処理したことだった。

 美代子容疑者は元夫を自宅に呼びつけ、長時間叱責するなどして精神的に追い込んだ。一家の財産を奪った上、大江さんを暴行して死なせ、遺体を処理することに元夫ら家族も関与させた。

 23年10月、耐えかねた大江さんの長女(44)が美代子容疑者の元を逃げ出し、被害を訴えたことが、一連の事件を白日の下にさらすことになった。だが、それ以前に、警察が事件に気づく機会が皆無だったわけではない。

 ◆「嗅覚」の劣化

 尼崎市のマンションで命を落としたとされる5人のうち2人は15年ごろ、美代子容疑者らが押しかけた高松市の一家の家族だ。激しい暴力にさらされた一家の男性は地元の警察署に窮状を訴え、家族のけがに気づいた近所の住人の通報で警察官が駆けつけたこともあった。

 しかし、香川県警は身内や金銭トラブルとして処理してしまう。美代子容疑者が巧妙に身内同士の暴力を強制したため、県警も第三者が関与した暴力事件として認識せず、被害届も提出されなかったことから見過ごされた可能性が高いという。

 当時、県警に相談した一家の関係者は「当事者は恐怖に身がすくみ、身内同士ならなおさら被害を強く訴えられないのは当然。警察はなぜ、もっと敏感に『何かおかしい』という意識をもって動いてくれなかったのか」と憤る。

 一家の親族女性はこのころに死亡したとみられており、香川県警がもう少し深く事情を聴いていれば、これ以降の「惨劇」を食い止められた可能性もあったかもしれないのだ。

 沖縄県警の対応もずさんだった。

 17年7月、三枝子容疑者の夫=当時(51)=が沖縄県の崖から転落死した。多額の保険金がかけられ、美代子容疑者ら多数の同行者がいる中での転落という不自然な状況だったが、県警は現場周辺の聞き込み捜査もしなかったという。一連の犯行に気付く最大のチャンスは見過ごされた。

 いずれも経緯をみる限り、事件の兆候をつかむ警察の「嗅覚」が劣化したとしか思えない対応だった。

 ◆「専門部署を」

 4年前にも警察との“ニアミス”があった。

 香川県警に訴え出た高松の一家の男性の妻=当時(59)=はまもなく自宅を逃げ出し、しばらくの間、和歌山県内で隠れて暮らしていた。

 ところが、美代子容疑者らに見つかり、居住先を連れ出された。20年3月、意識不明の状態で大阪市内の病院に搬送され、不審に思った病院側が大阪府警に通報。だが、府警が詳しく事情を聴こうとしたところ、すでに府外に転院。目立った外傷がなかったこともあり、詳しい捜査はされなかった。女性は21年に別の病院で死亡したという。

 これほど警察と接点がありながら、なぜ被害を途中で止められなかったのか。

 常磐大大学院の諸沢英道教授(被害者学)は「警察が民事不介入の意識から抜け切れていないこと、警察に対する不信感が社会に定着していることも背景にある」と分析する。

 今回の事件では多くの共犯者のほか、異様さに気づいていた周囲の人たちも美代子容疑者を恐れ、ほとんどが口を閉ざしてきた。

 諸沢教授は「相談しても捜査してくれるのか、ちゃんと守ってくれるのか、という疑念から警察に頼れなかった可能性がある」と指摘。その上で、最近、ストーカー事件への不適切な対応が相次いだことを踏まえ、こう提言する。

 「身内同士のトラブルなど事件としての見極めが難しい案件について、専門に対応する部署を新設することも検討すべきだ」




この事件


美代子容疑者が自殺したことで 真相は闇の中になりそうですが


ネットの噂では 自殺してないらしい 逃がされた可能性があるらしい



自殺するような性格じゃない 闇社会の大御所だったとか



だとしたら 最初に捕まった時に 別の人の写真


事件とは全然関係ない女性の写真が 美代子容疑者として出て


新聞テレビなど マスコミに流された意味が納得してしまった




よっぽど警察は弱みを握られてるんでしょうか


それとも共犯なんだろうか?



ここまで 多くの日本人が被害にあっているのに


書類上の親戚ってだけで 見過ごせるもんなのかな?




身内のトラブルほどやっかいなものはない



親が子を殺し 子供が親を殺す事件があるんだから


身内といえど 事件性のあるものは 同じく犯罪として


捜査してもらいたいよね



選挙も終わったから 話題性としては用済みなんだろう



警察も これには突っ込まれたくないんだろう



水面下で起きてる事件が 表面に出てくると良いいのになあって思う