娘のせつない話

　　　　　　　

ちまたで話題の　妖怪スプー・・・じゃなくて

本家本元のスプーと　撮った写真　2歳の夏かな？（ピンクの子）

もう　だんだん記憶が・・・・

昨日　娘が　せつない事を言う

いったん家に戻った後　ご飯を食べてから　図書館に

予約した本を取りに行く途中

道を歩いてると　急に　

「パパに会いたい・・・」

と言って　その場で　泣くので　

私は　しゃがんで　ぎゅっと抱きしめた

「パパに会いたいよ～」

そう 　何度も言うから　何も言えない私

離婚してたら　いつでもパパに会わせてやりたいけど

こればっかは・・・　死んだ人を会わせるなんて出来ない

そうだ・・・ビデオがあった

娘２歳の誕生日を迎えるころ　旦那は衰弱してきていた

１２月生まれの娘　旦那は　来年まで

生きていられるのか・・・・

そんな疑問を抱きながら　私は決断した

もう来年では無理だ

今年　最後の　旅行に行こう

旦那には　余命は伝えてなかったので

娘の誕生日旅行と言って　熱海に行くことにした

爺婆も一緒で

旦那も喜んで　旅行に行くのを賛成した

旦那は　自分の不調を口にはしない人で

多分体はきついかっただろうとは　思いながら

誕生日プレゼントに　爺婆にビデオカメラを買ってもらい

熱海の旅行で　パパとの思い出を　つくった

その翌年の　１月に　旦那は亡くなった

癌の進行は早かった

それは　旦那の両親も　うろたえていた

私も　混乱しながらも　現実を受けとめていた

どうか　娘の記憶に父親の存在が残りますように

娘の記憶に　残ることを願いながら

出来れば　あと数ヶ月でも　生きのびてほしい

娘の記憶に　残ってほしい　と思った

今　娘はビデオ観て　言う

「２歳に戻りたいよ・・・」　と

４歳のクセしてそんなことを言う

パパが　生きてた頃に　戻りたいのだろう・・・

どうする事も出来ない

何も言ってやれない

これが娘の人生なんだと　思った