
「織部の妻」諸田玲子 角川書店
室町幕府から織田信長、豊臣秀吉、徳川家康と激動の時代を生き抜いた古田織部夫婦の物語
千利休に見出され利休亡きあとは茶人としての地位を確立した古田織部とその妻、仙の生涯
夫婦が命をかけて守り通したものとは?
夫婦が昔の話を語り合うという会話形式で始まる(個人的には嫌い😣)が途中からは妻の一人語りになり読みやすくなる
目まぐるしく政権が変わる時代の波を上手く渡る織部とその妻の目線で語られる話は、初めて知ることも多く無駄のない話がしっかりとした時系列で書かれているので読みやすい
特に大阪の陣での古田家の関わりなど初めて知る内容(史実がどうかは不明だけど)
妻、仙はキリスト教信者でもあり高山右近(ジェスト)は従兄弟
仙の異母兄、中川清秀がカッコいい!
中川清秀は、アニメ「へうげもの」でもカッコよかったな〜
登場人物(古田織部、妻の実家でもある中川家、息子や娘の縁戚)が多く、その関係性が少し分かりにくいかな
話自体は最後までドラマチックな物語に仕上がっている
徳川家康の時代になり古田織部の茶道は脇に避けられ違う茶人による武家の茶道に変わって行ったのは何かの小説😅で読んだ記憶があったけど
織部の最期を忘れていた
遠い未来に「織部好み」の商品が出回るなんて、あの時代の人は誰も思いもしなかっただろうな