
「PACHINKO 上下」
ミン・ジン・リー 文藝春秋
読了
作者はアメリカ在住の韓国系アメリカ人
第二次世界大戦前の朝鮮半島で民宿を営みながら慎ましく暮らす両親と一人娘の家族から始まる四世代にわたる韓国系の家族の物語。
好きになった相手が既婚者とは知らず身籠った娘ソンジャは、キリスト教副牧師のイサクと夫婦となり日本に渡る。日本にはイサクの兄夫婦がおり、優しい人柄のイサク、真面目な兄夫婦と大阪での生活が始まる。差別と貧困の中、家族の希望、長男ノアが誕生する…。在日韓国人がつける職は限られており、ソンジャとイサクとの間に生まれた次男はパチンコ業界で成功を納めていくが家族には思いがけない不幸をいくつも乗り越えて行くことになる。
上巻はソンジャの大阪での生活と息子達の成長過程の話で、ソンジャを影でずっと支え続ける元恋人のハンスとの関わりが多く書かれている。下巻は息子達の思いもよらない人生と舞台を横浜に移しての孫の成長。下巻は上巻に比べると余計な登場人物が文字数稼ぎで動き回っているような印象でしたね。次男モーザスの事実婚相手、悦子の連れ子「花」とモーザスの親友「春樹」この二人の複雑な人生は要らないね。どちらも日本人。
お母さんソンジャに比べて、息子達の名前が西洋風なのはキリスト教から名前をとっているからなのです。
🎥「愛人ラ・マン」
この映画、結構好きだったので、ソンジャとコ・ハンスの場面は、頭の中で🎥ラ・マンの映像が流れてましたね😆
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久世光彦
「女」のはなし
エッセイなのでしょうけど、小説みたいで好きな感じです