「ノーマンズランド」誉田哲也 読了 | pyonpyon ブログ

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ノーマンズランド 「ノーマンズランド」誉田哲也 光文社

 

このところ、退屈な作品が続いていた誉田哲也でしたが

姫川玲子シリーズを復活させたことで(主な登場人物が魅力的な事もあり)

久しぶりに面白い作品でしたね

 

姫川の部下で玲子崇拝者第一号?の菊田刑事を何作か前の作品で殉職させるという暴挙にでてしまった作者

姫川玲子シリーズに菊田抜きでは話が盛り上がらないので

とりあえず、姫川班解散から菊田が殉職するまでの間に起きた事件、という設定の内容でこれからも作品を出して行く事に

なるんだろうね

 

今回は、女子大生殺人事件、過去に起こった女子高生行方不明事件、ガンテツこと勝俣刑事の今まで語られていなかった過去と現在の裏の顔がちょっと見えてくる。作者による「勝俣の武田鉄也よせ」はより強くなって来ており(笑)

もう、セリフがどう読んだって鉄也節(;^_^A

これに行方不明女子高生の家族、元恋人などが誉田作品でよくある本筋と並行して進みながら途中から絡んでくるという

いつもの流れ

半分以上読み終えたところで残りのページ数を考え「えっ?このままどんな感じに終わらせるわけ?」な気分

被害者家族と元恋人の動きをもっと膨らませて、ガンテツとニョロ(悪いヤツ)、国会議員の鴨志田とのエピソードをもうちょっと書いてくれたらもう少し面白くなったんじゃないかね~

ニョロとか、悪役キャラとしてはなかなかイイ感じなのでもったいないね

 

今回から登場の鴨志田、イケメンの武見検事(玲子崇拝者となった模様)など次回作に期待が持てるメンバーが新加入しているのでまだまだ続く姫川玲子シリーズ

 

菊田刑事の玲子愛が強すぎて、心配だわ~

前作でもそうだったけれど、既に既婚者だし

でも、今作では妻(元警察官)に魅力を感じていないような事を思っているみたいな事を書いている(書いちゃってるんだよ)

 

どうするんだ?離婚させるにしても、前作で妻帯のまま殉職だったんだから辻褄が合わなくなっちゃうだろう

 

もうこの際、菊田刑事殉職は無かったものとして、しら~っと新作を出して欲しいってのが姫川玲子シリーズファンの正直な気持ち

 

姫川を囲むメンバーで、元ライバルで犬猿の仲だった日下は統括主任となっている

ドラマでは日下は遠藤憲一でしたね

玲子は過去に起こした諸々の事件(トラブル)で出世が遅れているので日下に追い抜かれた状態

 

菊田にしろ、日下にしろ、目を離すと暴走する姫川の事を心配で心配で、なのがちょっとね(-"-;A

菊田にとってはマドンナの玲子だけど、日下までこうも心配するかね?なくらい妙に優しいのです

 

今回は北朝鮮工作員もからんでいて、作者の北朝鮮による拉致事件についての思いを強く書きたかったのだろうけど

それに関しては薄味のまま終わったね

 

新メンバーの次回作での活躍が楽しみです