「俺の売りは、怒らないことと、浮気はしないことだな」



と、付き合い始めてすぐの時に堂々と宣言した夫。


そのときは、とっっっっても好ましく思えた。



私の父は、とても怒りっぽい人だったから。


どこかのお店に入るのでも、一組ぐらい並んでいたら、「ヤメヤメ」と帰ってきてしまう。


田舎の長男で、俺様な人。 無駄に亭主関白。


しかも役人だった父は、定時にきっちり帰ってくる人だった。


父が嫌いだった私は、もっと遅く帰ってくる父がよかったのだ。



そんな父を見ていた私が思春期に入って、結婚相手に夢見た人な・・・。


怒らない人で、仕事人間な人だった。


極論なんだけど、そこはガラスの十代ってことで。




最初に書いた夫の売り文句、聞いたときは理想にぴったりだと思った。


ところがどっこい!



「怒らない」→


確かに声を荒げないしケンカはないけど、不機嫌になるし、話合いはしない。


なので、問題が起こっても何も解決できずに、結局私が折れている。夫は絶対考えを曲げないから。




「浮気はしない」→


浮気は確かにしたことないし、疑ったことない。でも、ただ単に面倒くさがりだってだけ。


多分、性的にも淡白だから、必要に迫られるってこともないだろうし・・・。



自分で自分のことをこんな風に言うのって、義母とそっくりなんだよね。









何だか、書きたいことがあって始めたブログなのに、なぜかそこまで行き着かない・・・。


でも、とりあえず必要な事かなぁ。



結局、母の話を聞いて、次のデートのときに、彼に相談してみた。


今もそうだが、夫は、はっきりした事は言わない人。


っていうか、大事な事になればなるほど、自分の意見を言わない人。


別に相手の気持ちを尊重したいがためでなく、ただ単に、後々の面倒を避けたいがため。



しばらくお互い無言。


車の中で、重い沈黙。



「じゃあ、結婚する?」



ん? 今なんと??


結婚??


ってか、その前の「じゃあ」ってなによ、じゃあって。


すぐには言葉が出てこない私に、彼もその後だんまり・・・。


私は気が長いほうではない。むしろ短気、堪忍袋の緒は短い。極端に。



「じゃあって、どういうこと? 仕方ないから結婚してやろうってこと?


 冗談じゃないわよ!」



と、むかむか腹を立てながら吠えた。


とりあえず、一ヶ月お互い考えて、次に会うときに結論を出すことにした。




もうさ、この頃から、現在の夫婦生活を暗示するような話し合いだった。





付き合って3年ぐらいたったころ。


母が私に言ってきた。


「今、お付き合いしてる人とは、いつ結婚するの?」



いきなり振られた話で、そのとき食べてた果物がノドにぐえってきたのを覚えている。


母はそれだけではなく、次々と爆弾を落としていった。



「30を過ぎた娘に、いまさらこんなことを言いたくないけど、ママは早く結婚して欲しい。」

(確かに30過ぎて、パラサイトしてました)



「最初はお婿さんに来てもらいたいと思っていたけれど、今時そんな事も言っていられないし」

(お婿さん?そんな事、今初めて聞きましたよ)


「この際、外国の方でもいいから、結婚して欲しい」

(・・・・。)


「あ、でもできれば白人の方がいいなぁ・・・。」

(・・・、言葉もありません。人種差別的な発言をお許しください)


一旦話始めたら、言葉が止まらなくなった母。


よくよく考えてみると、親が結婚しない子供を心配するのは当たり前ですね。


「今までだまって見守ってきたし、泊まりで出かけるあなたを見送ってきたけど、もう3年よ。

 そろそろ結婚したら? じゃなかったら、他の人を探して結婚してちょうだい」


アイタタタ・・・。


きっぱり言われました。


なんとなく自分でもわかっていたことなのです。


いつまでこのままでいられるのかなぁって。



結婚かぁ。


正直、考えたことがないといえばウソになるけれど、今が居心地がよくて


目をつぶってたんだよね。


とりあえず、母には相手と相談してみるからと言って、その場は納めました。