俺が里香子と出会ったのは、この商売を初めて3年ほどたったころだった。
浮気調査の依頼をこなしていたときに、面倒な事件に巻き込まれて、死にかけたとを助けられたのが出会いだった。
まるでモデルのような容姿の女が目の前に現れた時には、天使のお迎えが来たとさえ思ったのを憶えている。
そして危機的状況を、一瞬で打破していただいた。
里香子は当時、警察庁のキャリアであった。
たまたま捜査していた事件と、俺の巻き込まれた事件が同じ事件だったのである。
俺は助けられたお礼をして、それで終わるはずであった。ところが、話はあらぬ方向へと転がった。
ある日突然里香子が、俺の事務所に転がり込んできたのだ。
警察を辞めたから、ここで雇いなさいと言い出したのである。
色々突っ込みどころはあった。だいいち、将来を約束された官僚人生を捨てて、こんなしがない探偵事務所来るのがおかしい。
しかしその時の俺は、頭のネジが足りなかったらしい。即答で「いいよ。」と、返事をしてしまった。
まぁ、男としての性が出たと言っても過言でないが。
突然目の前に、スタイル抜群の、Tシャツにデニムのマイクロミニ。ご丁寧に、黒のガータベルトがチラッと見えたストッキング姿。
俺の理性は、見事に正常機能を失ってしまった。
実際、助手がほしっかったというのもあるのだが。
しかしそれは、甘かった。よく考えてみると、「ここで雇いなさい。」と、来た女である。
助手に収まるわけがなかった。気がつけば、俺が助手の様になっていた。
否。助手ならまだいい。今の俺はまるで、下僕である。
そのうち、女王様とお呼びといいだしかねない。
いつか追い出してやると思いつつ、3年の時が流れていたしだいだ。
まぁ、もとの職業が職業だから、実際有能であった。
ことごとく依頼をこなし、今では産業スパイなどの内定の依頼まで舞い込んでくる。
事務所の台所は、スーパーが付くほどの黒字だ。まぁ別に儲からなくてもいいのだが。
俺はべつに、金には困っていない。この商売も、おもしろ半分で始めただけであった。
金なら、使い切れないほど持っている。
何となく面白いから、この商売を続けているだけであった。
里香子もこの辺は、同じ意見らしく、たいして高い給料を要求してこない。
だからこそ里香子の上から目線を、がまんしてるのかもしれない。
いや、どこかでこの関係を受け入れているのかもしれなかった。
「今日は、暇ね。どっかで、若い子でもナンパしてこようかなぁ。」
俺が、クライアントに出す報告書をパソコンで入力していると、里香子が自分のデスクに頬杖をしながらつぶやいた。
「じゃぁ、手伝ってください。」
「やだ。」
即答であった。しかも、俺を、睨みながら。
俺が、一言言おうと思ったとたん、電話が鳴りだした。
電話の内容は、新しい依頼であった。
今回から新シリーズです。
これは、あるピグともさんからいただいたアイデアを参考にしています。
アイデアをくれたピグともさん、どうもですm(_ _ )m
ふだんあまり書かない、一人称での小説なので
頑張っていきたいと思います^^
まぁ、つまらん小説ですが、またお付き合いください。