薩長史観の正体 武田鏡村

薩長史観

明治政府は薩長藩閥が成立させたものだから

その薩長政府が書かせた歴史は当然薩長に偏っている

 

真偽

では、この本の主張が信頼できるかと言うと甚だ疑わしい

大体文章も論証も粗雑だ

買って読むと損したと思う人もいるだろう

しかし考えるヒントにはなる

 

幾つか取り上げて見よう

論拠も評価もしない

記述は簡略化した

<薩長史観>吉田松陰は称賛されるべきだ

<真相>松陰はテロを正当化した

<薩長史観>西郷は明治維新の功労者だ

<真相>西郷は無定見な武闘派だ

<薩長史観>薩長同盟で新しい日本が開けた

<真相>薩長同盟は藩同士の軍事的盟約だ

<薩長史観>龍馬を暗殺したのは幕府の見回り組だ

<真相>龍馬は薩摩によって暗殺された

本当は「真相」と言うより「仮説」と言うべきだ

 

では現代の事件に当てはめて通説と私の仮説を書いて見よう

<通説>安倍晋三を銃撃したのは山上徹也だ

<仮説>安倍晋三を銃撃させたのは極右だ

<通説>拉致被害者が帰らない原因は北朝鮮にある

<仮説>拉致被害者が帰らない原因は政府の怠慢だ

<通説>不登校やいじめが減らない原因は親だ

<仮説>不登校やいじめが減らない原因は文科省だ

<通説>物価が上がる原因はアメリカだ

<仮説>物価が上がる原因は政府と日銀だ

<通説>学力低下の原因は教師の怠慢だ

<仮説>学力低下の原因は親の怠慢だ

本当の理由はだれもわからない