さてさて。

トニー賞目的でまじかるクラウン

5月からまたWOWOW加入したので、映画をちょこちょこ見てます。

 

 

私はちょっと?かなり?歯奇人変人みたいなところがあるので

グロな描写が苦手な方はお控えくださいませ。。。。

 

前からとても気になっていた「友罪」をさっそく見てみました。

内容が重い、と評判でしたね。

生田斗真くんと瑛太のダブル主演。

約一年前に公開された映画で

当時、宣伝のために斗真くんとバラエティに出てた瑛太の無機質感が独特だったの覚えてる。苦笑

元々笑っても目が座ってるタイプの俳優さんだけど。

 

 

 

<ストーリー>

ある町工場で働き始めた、元週刊誌ジャーナリストの益田(生田斗真)と、他人との交流を頑なに避ける鈴木(瑛太)。

共通点は何も無かった二人だが、同じ寮で暮らすうちに少しずつ友情を育ててゆく。

そんな折、彼らが住む町の近くで児童殺人事件が起こり、

世間では17年前に日本中を震撼させた凶悪事件との類似性が指摘される。

当時14歳だった犯人の少年Aはすでに出所しており、その後の行方を知る者は少ない。

果たして今回の事件も彼の犯行なのか…。

驚きと疑問に突き動かされ、ネットに拡散していた少年Aの写真を見た益田は愕然とする。

そこにはまだ幼さの残る鈴木が写っていた。

【詳細】
『友罪』
公開時期:2018年5月25日
原作:「友罪」薬丸 岳(集英社文庫刊)
監督:瀬々敬久
出演:生田斗真、瑛太、佐藤浩市、夏帆、山本美月、富田靖子、奥野瑛太、飯田芳、小市慢太郎、矢島健一、青木崇高、忍成修吾、西田尚美、村上淳、片岡礼子、石田法嗣、北浦愛、坂井真紀、古舘寛治、宇野祥平、大西信満、渡辺真起子、光石研

 

なんていうか、これ、多分・・・・原作は考えさせられることも多くて読みごたえあったんだろうなって思う。

原作・・・読んでみようかな。

中山七里さんの御子柴シリーズとはまた違うでしょうし。あれはあれで独特だけど。

映画じゃやはり時間的に構成も足らなかったんだろうな・・・って思ったんですね。

だって、佐藤浩市さんと夏帆のエピソードとか「要るんだったの?」みたいな尺感になっちゃってる。

 

瀬々監督って、さ。

元々ピンク映画出身なのですよね。

特記すべきは我らがhydeくんとGACKTが共演した「MOON CHILD」の監督でもあります。笑

ほら、hydeくんの演技が見てるこっちが恥ずかしくなるやつ

なので夏帆のAV女優の「画」がやけに気合が入ってるというか本格的というかw

そこはもっとサラッとでも良かったのでは。。。

更にはいつもにも増して思うのが、忍成修吾くんって美形なのにクズ役が秀逸。ほんとクズね?この映画の役も。素晴らしい。

若い頃からここまで悪役でイライラする役に徹する俳優さん、この世代ではこの人だけじゃないかな。

ほら、たとえば妻夫木くんとか村上淳さんとかはアイドル的な人気を経て俳優の道への悟りを開いたというか途中はじけちゃった系なわけだし。

何か・・・このストーリーって同監督のヘヴンズストーリーと被っちゃう。

時間の流れ方とか、シーン&シーンの「間」とか瀬々監督らしいですよね。そのあたりのロクヨン感。

 

家族を殺された者は幸せになってはいけないのか→ヘヴンズストーリー

人を殺してしまった者は幸せになってはいけないのか→友罪

 

私、少年犯罪の心理をどうしても知りたくて図書館でそういう本ばっかり読んでた時期があったんですね。

狂う過程にどこか、狂わない為の落とし穴みたいな点はないのか?と・・・・どうしても不思議に思ってたまらなかったから。

ひょっとして開頭してみたら脳CTには映ることのない脳の欠陥があるんじゃないか?とか。

想像が拡がり過ぎて狂気は脳手術でひょっとしたら治せないのだろうか、とか。(真面目に思った)

「子育てのやりなおし」再生みたいなプロジェクトを医療少年院で行っていたのも読んでみたのですが。

そもそも

光市母子殺人事件とかサカキバラの事件を題材に中途半端に描いて映画で公開してもいいものなのですかね・・・・

 

普通に思うのですが。

殺された人の遺族からしてみれば加害者なんて毎日一センチずつキッチリと肉片を断面に沿って切り取ってもいいようなものですけど。

「明日がまたやって来ることへの苦痛」を狂うまで味あわせたい。

元々狂ってるのか狂ってないのかは別にして

テメエが奪った被害者の「明日」をテメエにとって「やって来てほしくない明日」に変えてやりたい。

朝がやってくることへの苦痛。「生きていたい」なんて二度と思わせるものか・・・・って思うんですね、私は。

池田小学校のあの犯人に異例の速さでサッサと死刑を執行したことに、私はいまだに激しく憤ってる考えの持ち主です。

だってあの畜生って死にたかったんでしょう?

あんな・・・名前を出すにもおぞましい悪魔の望みを「死刑」執行で叶えてしまった法治国家の過ちだと思う。

グリーンマイルのようにパーシーがしでかした「乾燥したスポンジ」を頭に乗せて電気椅子に乗せてタップリ時間をかけて電気を流すとか。

ドラクロアよりも・・・・もっともっと長い時間をかけて、生きてる事を苦痛に感じさせたりね。

故意で生きていたい人の時を止めてしまった者が「生きていたい」なんて感情、あっていいのだろうか。

ならば、生きていたいという考えが許されない事を廃人になるまで絶望してほしい。

生きていたい筈だったのに、死んでしまいたい痛みを与えられ、なのに少しずつ生きていって来世まで苦しんでほしい。

傍観者で薄っぺらい私なんぞが勝手に想像してしまう遺族の苦しみと怒りです。

 

憤慨してしまい話が逸れていってしまってますが

 

「友罪」に至っては

何故か私は「益田」演じる斗真くんの役柄に終始イライラしてしまいました。

傍観者こそ真の加害者だと考えるから。

救えないなら、寄り添えないなら初めから関わらなければいい。関わってしまったのならキチンと突き放せばいいのに・・・・

余計な思いやりこそ、真の重罪。

いじめで自殺した友人を見捨て、自殺する直前に「限界だ」と電話してきた彼に「勝手にすれば」という。

葬式ごっこに加わり、色紙に「じゃあね」と書いていたり。

自殺した友人の母親が病気で死ぬ直前に益田が泣きながら真相をあかそうとしたり。(ここで一番むかついてた。苦笑)

は?いま?

息子にはまだ友達がいたから生きてる間に楽しいこともあったよね、ってことを信じるしかなかった母親が

まさにその生涯を終えようとしてる時に

「実は僕が彼を見捨てたんです」って言うつもり?

愛息子が最期の最期まで絶望して自らの命を絶ったことを、母親にわざわざ教えるの?鬼畜思考としか思えないんだけど。

今まで黙ってたんなら嘘をつきとおせ。

若くして子供が先に逝ってしまった瞬間にその親の人生も一度終わってしまうのだから。その死因はしかも、いじめによる自殺。

親の苦悩は、きっと誰にもはかり知れない。

 

この映画、三つの殺人をクローズアップしてるんですね。

 

異常性をきたした少年Aこと鈴木の殺人。

佐藤浩市演じる山内の息子が起こした交通事故による殺人。

斗真くん演じる益田が友人を死に追いやる(直接ではないにしても)原因となった友人の自殺。

そして

富田靖子の娘が堕胎してしまうことも殺人なのだろう。

少年院では少年たちに「ねえ、イメージしてみて?その人が死んでしまうということ。話すこともできない、触れることもできない、細胞もなくなってしまうの」みたいなニュアンスのこと言ってた割には

娘の堕胎は放置かい。事後慰めかい、みたいなね。

 

鈴木の人物像の尺がいまいち足りてなかったような気がします。

瑛太の怪演は堪能できたのですけど。

鈴木本人はとても嬉しそうなのに富田靖子と会話がかみあわない気色悪さとかに異常性を感じたり。

山内の息子は彼女を作ってもいいけど、何で避妊しなかったんだろう。

贖罪の気持ちがあるなら本能的に「子供を作ってはいけない」と思うのではないかな。

それとも子供を殺しておきながら交通事故だし仕方ないとでも思ったの?

10年経ったら故意の殺人でなければ、時効なの?

このくだりでも私はイライラしてしまった。だって人を殺したことなんてないもの。分かる筈がない。

山内の言うとおり、他人の家族を無残に奪った者がどうして家族を作ろうっていうのだ!?という台詞に大納得してしまった。

そう思ったのは私だけ?

相反する鈴木は自分が笑うことさえも許されないと思っている風で。

この対比が凄く印象に残りました。

 

だんだん小学生の読書作文みたいになってきちゃった。。。。。

 

総じると

重い、というより

イライラしました。苦笑

 

時が経れば

軽罪であっても人は自分のしたことを忘れるのではないかな。

された方は忘れないのに。。。。

 

なんて思ったりして。

 

あと、山本美月ちゃん。

可愛くて性格も良くて私、好きなんだけど

 

演技・・・・頑張ってほしい。

 

 

 

ではでは。