入院 ① | トトロの森

入院 ①

今まで生きてきた中で考えますに、私という人間は適当でいいかげんで気が弱く、嫌なことからはなるべく逃げてしまいたいと思っているけれど自殺する勇気など無く、怠惰な日々を過ごしているうちに突然病気になったり事故にあったりしてしまうのです。


神様は、
「お前は真っ当に生きて何がしか出来ることをしなさい」と言われているのかもしれません。


5月の下旬、会社からの帰り道に倒れて頭を打ち、三週間程入院しました。

これが二度目の入院なのですが、前回入院した時も寅年(私の干支です)で、しかも東名厚木病院という同じ所。


その日は雨が降っており、人通りの少ない田舎町の歩道を偶然にも歩いて帰宅途中の大学生が、倒れていた私を助けてくれたことや、通勤災害が認められて、入院費の自己負担はほんの少しだったことなどから、私はかなり運が良かっのかもしれません。

入院中はど近眼の私の大事なメガネが壊れていて、テレビを見ることも新聞を読むことも出来ないので、毎日の楽しみは朝昼晩三食の食事だけでありました。



ある日、まだ意識が朦朧としていたころ、私の寝ている部屋で話し声が聞こえました。

ハッキリとした内容は良く覚えていないのです看護師を呼ぶボタンを指差したのです。

その時私はボタンを押さなかったと思いますが、看護師さんが来た後の記憶は全く無く、三人の旅芸人が本当に居たのかどうかは今となってはわかりません。


今回の入院で、あらためて医療現場の、特に看護師さんの仕事の大変さというものがわかったような気がします。