平均寿命は、意識するな | 考え中の人

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●ポイント

・平均寿命は、当てにならない

・平均寿命は、人間の体質ではなく、環境の変化を表しているだけ

・平均寿命を信じて、プランを立てるのは、意味が無い


平均寿命は、自分の終わりの基準にするには、あまりに参考にならない。それなら断然、今を大事にしたほうがいい、という話をしたい。

昨年の平成22年厚生労働省の調査によれば、日本人の平均寿命は、男性が79.64歳、女性が86.39歳となった。比較のために過去に遡ってみると、昭和戦前は50歳、江戸時代は30歳程度といわれている。

こうみると平均寿命は、かなり延びた印象をうける。しかし、この比較から単純に、「寿命が延びた!」と考えるのは、少し違う。なぜなら、人間の体はホモサピエンスの時代からそれほど進化していないわけで、寿命が長くなる体質に変化しているはずはないからだ。平均寿命の意味するところは、もう少し深く掘り下げて考える必要がある。

ところで、平均寿命の違いは、どこからくるのか。それは、赤ちゃんや老後の救命・延命を含めた医療の進歩や病気の解明、あるいは殺戮などの争いの減少、が主な原因と思われる。例えば医療の進歩によって、江戸時代から考えれば、生まれた赤ちゃんの生命を維持する確率があがり、さらには奇病とされた病気の解明、そして年配者の延命等で、現代になるにつれ死亡率が下がった。

そう、平均寿命が延びたというのは、寿命が延びたのではなく、死亡率が下がったと解釈すべきなのだ。

死亡率とは、文字通り、死んでしまうかもしれない確率なわけであるが、これは人によって、随分と異なる。例えば、生活習慣の乱れや遺伝的な体質もあるし、近所に名医がいるか大病院があるかという環境面の有利不利もあるし、どのような危険な仕事をしているかでも、全く個人差があり死亡率は変わってくる。大地震のようなことが、いつ起きてもおかしくないし、私だって車に乗る機会が多いので、いつ死神がくるかは、予想がつかない。

なので、平均寿命というのは、あくまでの目安にはなりうるが、期待するには、あまりに無意味な数字である。「定年までは勤勉に働いてから、そのあとにゆっくり余暇を楽しもう」なんて、そんな悠長なことよく言ってられますね、と失礼ながら思ってしまう。我慢もいいが、やはり毎日の積み重ねが、それがつまるところの人生なので、それなら楽しいほうがいいし、期を待つほど猶予はないんじゃないか。

遠く先までプランを建てるのもいいが、どこかでババを引いてしまう確率があることを、覚えていたほうがよい。