●ポイント
・現在の日本には、身分的な差別は、海外に比べ少ない
・しかしながら、日本語の敬語の存在のため、身分を常に意識させられる
・日本人の謙虚な国民性は日本語のせいでもあるのではない
私が感じるには、日本は海外よりも、身分的な差別が少ない。海外では、人種や出身で仕事が限定されたり、はたまた貴族などの特異な身分でサービスが違ったりするが、今の日本にはそうした差別は少ない(一部名残はあるかもしれないけど)。
身分的な差別という問題は少ないかもしれないが、しかしまた別に、「上下関係」という人間関係は、どの国よりも意識されているように思える。なぜ、意識されているからかと言うと、普段から私たちが話す日本語が、常にそれを意識させるからだ。
例えば、年上や上司の方と接する場合、両者にフラットな信頼関係や特異な関係があることを除けば、大抵は尊敬語を使う。その時、頭の中では「あなたは目上ですよ」と、話し手も聞き手も周囲の人も考えている。謙譲語も同じだ。
こうした日本語は、古くからのタテ社会時代の関係を引きずったものであり、それにより現代でも根強く言葉に残っている。これは、言葉遣いができるだけで、相手に良い印象を与えることができるという便利な反面、言葉選びを間違えるだけで地雷を踏むという馬鹿らしさもある。
日本人は謙虚というが、いつも自分の立ち位置を要求してくる日本語のせいも大いにあるだろう。
