政府による、国際開発援助が加速している。
それも、OECDのような国際機関からの援助ではなく、
独立行政法人等を通しての、
日本政府独自で案件を引っ張ってきている。
「JICA、ベトナムで投融資 水道事業に100億円超」
政府は国際協力機構(JICA)を通じて、ベトナムの上水道事業に
100億~150億円の投融資を、年内にも実施する方針を固めた。
JICAの海外投融資は2001年の特殊法人改革で凍結しており、
10年ぶりの再開となる。
途上国の開発を後押しするとともに、
日本のインフラ関連企業の海外での受注を加速させる。
(日本経済新聞)
これも一つの官民体制による海外進出と見てよい。
海外のインフラ事業に投融資して、
合弁会社等を通じて現地ビジネスを生み出す。
そこで様々な民間企業が参加する際に、
結果的に日本企業のインフラ輸出の形をとることができる。
しかしながら投融資するということは、
もちろんその資金回収も見込まなければならない。
ところが途上国では、まだまだ貸し倒れリスクが
高いところがたくさんある。
そういったところにビジネスを見込んで、
単独で一政府や企業が投融資するのは
リスクが高すぎる。
そんな中、面白い試みが見られる。
「政府、保健分野に円借款 まずパキスタンのワクチン配布」
政府は、医療・保健分野での途上国支援を強化する。
米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏の財団と組み、
パキスタンのポリオワクチン配布事業に、
円借款で数十億円を拠出する。
JICAを通じてパキスタンに貸し出し、同政府が事業を実施する。
WHOがポリオの感染率を調べ、成果を確認すればゲイツ財団が
パキスタン政府の代わりに債務を返済する。
(日本経済新聞)
政府としては国の税金を使ってお金を拠出するわけだから、
リスクの高い事業には参画できない。
ところがここでは、日本政府の投融資の万が一の保証先として、
ビル・アンド・メリンダ財団が媒介する。
そうすることで懸念される途上国の、
貸し倒れリスクを軽減・回避できるという仕組み。
さすがは世界最大の個人慈善団体。
これが本当の官民一体というのだろうか。