またか。
「福島原発の土壌からプルトニウム」 :日本経済新聞
東京電力は、福島第1原子力発電所の敷地内の土壌5カ所でプルトニウムを 検出したと発表。このうち2カ所は原子炉から外部に漏れた可能性が高いという。検出されたのはごく微量としている。
この「またか」は、
「また原発の問題が発生したのか!」
という意味ではなく、
「また意味のわからないこと言いやがって、
不安になるじゃねーか!」
の、「またか」である。
今回の原発事故でよく言われているのは、
「正確で即座の情報提供せよ」である。
確かに原発専門家やIAEAにとっては、
それが最も大事だろう。
だが一般市民に、
それが直接必要かと問われれば、
必ずしもそうとは言えないと思う。
シーベルトだのグレイだの、
ヨウ素131だのウラン236だと言われ、
その値が何倍であってそれを訂正しただの、
にわか原発知識の私にはさっぱりだ。
一般市民に足りないのは、
情報量ではない。
情報のリテラシーである。
情報のリテラシーとは、
「与えられた情報から
意味を汲み取る力」
である。
リテラシーがなければ、
誤解を生んでしまう。
「東京電力に電気がない」となれば、
他電力会社からもらえばいいじゃんと思うし、
電圧が違うなら変えればいいじゃんと思い、
東電にクレームをつける人がいる。
だが、事はそう簡単じゃない。
「原発の水位が下がった」となれば、
水を入れたらいいだけじゃないかと思うし、
そのまま実行してヘリコプターで水を入れようとして
「ふわぁー」となってヤキモキして、
政府を叩き始める人がいる。
だが、事はそう簡単じゃない。
情報を正確に判断するには
リテラシーが必要。
だがいきなり
「リテラシーを得なさい!」
と言われても、
専門家でもない一般市民には難しい。
ここで一般市民に最も必要なものは、
情報リテラシーをもった、
「信頼できるエージェント」
の存在である。
エージェントとは、
他の一般市民の代理として、
責任を持って情報を分析し、
判断を下す人である。
彼らによって、
東電が発表する一次情報を精査して、
適切で理解しやすい情報にして、
私達に提供してくれればよい。
一般市民が求めているのは、
「積極的な情報開示」ではなく、
「適切な避難指示」である。
政府はもちろん、
そのエージェントの第一人者だ。
だが組織的・対外的理由もあり、
どうしても情報が曖昧で、
遠まわしになってしまう。
そこで必要だと思うのが、
民間からのエージェント
の誕生である。
それも情報の偏りもなくすために、
複数必要。
ニュースの報道解説に出てくる
原発専門家も、
エージェントに当てはまるが、
教授肌なのかどうもわかりにくい。
あれはどうも、
一次情報を、一次情報のまま
流しているだけのように感じる。
民間で分かりやすいエージェントの
代表例といえば、
池上彰さんみたいな方だろう。
こうした存在がこれからもっと必要だし、
実際我々も求めている。
池上先生で視聴率がとれるのも、
そうした欲求から来るのだろう。