ビジネスと感情 | 考え中の人

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小林秀行の「ひでぶくろ」

ビジネスが成功するには、
論理が完璧なだけでは駄目だ。

顧客や提携先の感情の部分も、
考慮しなければならない。

格言曰く、

「失敗する大抵のビジネスは
人情を計算に入れ忘れている」




こんな記事を見つけた。

「阪神間のJRの駅前に、近距離のきっぷを割安で買える自動販売機が登場している。12枚で1組の「昼間特割きっぷ」に目を付けたチケット業者が、マージンをとってバラ売りするようになった」
(ソース:http://www.asahi.com/national/update/1225/OSK201012250051.html)


これは、業者が正規の窓口で回数券切符を買い、
それをバラ売りすることで、
駅で買うチケットより安く提供するサービスだ。

しかも駅の目の前に販売機を設置している。

こうした販売方法には法的問題はないようで、
他人を介して入手した金券の販売は、
古物営業法に基づく営業許可があればできるそう。

しかし顧客の感想は、

「駅員の前で買いづらい」

「うしろめたさを感じる」


とのこと。

このサービスで収益は上がっているかもしれないが、
利用顧客は胸を張って利用しているわけではなさそう。



法律的には問題ないが、何かすっきりしない。

顧客がそのサービスを利用するときに、
後ろめたさを感じるビジネスは、
持続して成長するとは思えない。

先日紹介した、店頭においてる漫画を電子化できるサービス
「自炊の森」がオープン見送りになったのは、実はこうした

「ちょっと違うよなという違和感


が壁となって立ちはだかった。

今回のチケットビジネスの件は、
この自炊の森の件と決して他言とは思えない。



学会の世界ならば、新しい理論を提唱したときに、

内部から反発や野次が飛んできたが、

後になって称賛されたという例は確かにある。

ただビジネスという世界であれば、
最重要プレーヤーの顧客が、
気持ちよく満足して使ってくれなければ、
持続可能で成長するビジネスになるには難しいだろう。