中国の変化のスピードに振り落とされるな | 考え中の人

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中国の成長のスピードは以上だ。中国の自動車販売台数は昨年1350万台に達し世界一位となり、世界一だったアメリカを易々と抜いてしまった。さらに今年は、1~8月だけで販売台数は1200万台に迫り(前年同期比39%!)、1700万台にもなると予測されていた。こんなわけで自動車メーカーはこぞって中国市場に焦点を当てた戦略を打ち出しているが、どうやらその戦略が腰折れ状態になりそうだ。なぜなら、中国政府はこの異常すぎる自動車増加を懸念し、主要都市での自動車登録に制限をかけることにしたからだ。

「北京市政府は、登録に必要な乗用車のナンバープレートの発行を、今年の登録台数見込みの3分の1への大幅減とすると発表した。広州市なども新たな渋滞対策導入の検討を始めた。」(日本経済新聞より)

あまりにも急激な自動車販売の加速、特に外資からの圧力で、都市部では車が飽和状態になっている。過剰すぎる自動車で発生する大渋滞もさもながら、それ以前に中国では道路の整備が全く間に合っていない。高速道路もロクになければ信号もないのにのにレクサスが走っている、という異様な光景。それくらい道路の整備が間に合っていないということで、交通事故が深刻化している。昨年の中国の交通事故死者数は約6万8000人と、日本の約5000人や米国の約3万 4000人を大きく上回っている危険な実情だ。

当然ナンバー規制は必要な措置であるのだが、対策が突然過ぎたことに自動車メーカーは動揺している。「ナンバー規制は主要都市部のみだけの規制なので大丈夫でしょ」と感じるかもしれないが、中国経済の9割はそうした沿岸部の主要都市部でまかなわれている(それほど中国国内の内陸と沿岸部の格差は激しい)。ここにナンバープレート3分の1規制が施行されれば、少なくとも自動車販売は売上は半減する。

こうなってしまった以上、各社自動車メーカーは主要都市部ではなく規制のない都市に住んでいる中間層を、ターゲットにしていかなければならない。となれば高級車よりも、むしろ安い大衆車の販売が必須条件となる。高級外資メーカーやブランドを維持してきた自動車メーカーにとっては、大きな方向転換が求められる。

成長が著しい中国は、これからもいろんな規制が突然矢のごとく降りかかってくるだろう。スピードのある柔軟性がなければ、変化のスピードに振り落とされてしまう。