こんばんは^^

久しぶりのブックレビューです(笑)

いやいや・・本は常に読んでるんだけどね。読むスピードがあまり早くないのと、

はい、ついレビュー書くの忘れちゃってますw


今年初のブックレビューはこちら。

蜩ノ記 (祥伝社文庫)/祥伝社

¥741
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蜩の記 葉室麟

そう、少し前のブログで・・話を忘れないように、人間関係の相関図を手書きで書くお話をしたときに読んでいた本です。

コチラは時代小説なんです。

時代小説は・・僕はあまり読まないんです。歴史の言葉や登場人物に佐右衛門とか兵衛とか・・馴染みのないものがあると、理解するのに時間がかかってしまうんですw

でも、コツコツ読みすすめて、読み終わりました。


率直な感想を申しますと・・

やられた!!

です^^

いやいや・・ハマっちゃいました。めっちゃ面白かったです。

胸が熱くなりました。

簡単に、あらすじを言いますと・・


豊後、羽根藩で奥祐筆(書類を作成したりする、秘書のような職務)として仕えていた檀野庄三郎は、お城の中で刃傷沙汰を起こしてしまいます。城内での刃傷沙汰は死罪という掟。あわや切腹となるところだったのですが、なんとか免れます。代わりに言い渡されたのは、城を出て、向山村という村で幽閉中の元郡奉行(農政担当)、戸田秋谷の元へ遣わされます。


戸田秋谷はなぜ、幽閉中なのかと言いますと・・7年前に時の藩主であった三浦兼通の側室と不義密通を犯したという事で、10年後の切腹と、藩主三浦家の家譜の編纂を言い渡されていました。

そんな秋谷の元へ、庄三郎は監視のため、また秋谷と共に三浦家譜を完成させる事を命じられます。代わりに切腹を免れる・・。

側室との不義密通ということは、おそらくとんでもない事なのでしょう。武士として、なんと軽薄な行動であるか、最初・・庄三郎はそういう思いを抱いていたかもしれません。

しかし、秋谷と寝食を共にしているうちに、秋谷の清廉さ、人徳に惹かれていきます。

不義密通を、不純な動機で犯すようなお方とは思えない・・そう思った庄三郎は、監視を続け・・家譜編纂をしながら、ことの真相を究明しようとする。秋谷の切腹を、なんとか阻止できないものかと・・。

ただ、それは・・死罪を免れた庄三郎の首をも閉める事にもなりかねないことであって・・

戸田秋谷の家族、向山村で、年貢に苦しみながら農業を続ける農民たち・・村で暮らしを共にしていくうちに芽生える和。

命を区切られた男、死を恐れない秋谷の気高い心、秘めたる思い・・

切腹の時は、確実に、秋谷に、その家族に迫って来る中でどういう結末を迎えるのか・・。

と、こんな感じのお話です。


ちなみに、タイトルの蜩の記、というのは秋谷が、家譜とは別に、自身が毎日を送る中感じたもの、日々の行動を書き記した日記のようなものを。同時に書き残しています。その日記を、蜩の記、と名づけています。



この小説を読んでいくうちに、痺れるようなシーンがたくさんあって・・胸が熱くなりました。

武士道、という思想が・・ありますね。前の5000円札、新渡戸稲造が書いたものとして有名ですね。

僕は、まだきちんと読んでいませんが、武士道の精神というものは・・現代では??と思ってしまうような事もあるんだけど、毅然としていて、気高き志を持つたくましいものであると思います。

秋谷の行動には、そういう思想が溢れ出ていて・・読み進めていくうちに秋田にの魅力にはまってしまいます。

とっても面白かったので、良かったら一度、読んでみてください^^

ちなみに、映像化もされてるんですよねー^^

今度、機会があったら映画もみてみよう^^

ではでは、またね♪