こうした勉強の場としての子ども室の必要性は、当然ながら、雑誌だけではなく、当時頻繁に出版されていた住宅単行本の中でも主張されていた。
たとえば、1930年の実用科学朝日家庭叢書『住の巻』(朝日新聞社)では、「小学校の上級又は中学校か女学校時代になれば最早大人の書斎と変らない、此の時代になれば成るべく独立した一室を与へる必要がある」と述べている。
また、1935年に刊行された建築家の『家の建て方』でも、「子供を持つ親は、勉強室と寝室とを別にして、寝室は数人一緒でも、勉強室だけはたとへ二帖でも一人一室にしてやり度いと思ひます」と述べている。
まさに、1930年代に入ると子ども室は勉強のために一人ひとりに設けることが一般化していたのである。